特集

知る人ぞ知るホールから誰もが知るホールへ

(2019年2月7日号掲載)

浜松市天竜区の二俣は、かつて「壬生郷(みぶのさと)」と呼ばれていた。開館を記念して公募によりその名が付いた「天竜壬生(みぶ)ホール」。コンサートにも演劇にも対応する、知る人ぞ知る本格ホールです。「開館17年を迎えるホールの存在と魅力を、もっと多くの方に知っていただきたい」と話す島田館長を訪ねました。

木の温もりと光あふれる美しい文化施設

浜松市天竜壬生ホール

浜松市天竜区二俣町二俣20-2
TEL.053-922-3301 開館時間/9:00~21:30
【ホール棟】ホール、音楽練習室、楽屋など
【ガレリア棟】展示ギャラリー、リハーサル室(野外ステージ)、会議室など
●駐車場/147台 ●交通/天竜浜名湖鉄道「天竜二俣駅」より徒歩5分

エントランスからホールに通じるガレリア棟

緑と水に恵まれたまち、天竜二俣に、地場産の天竜材をふんだんに使った温もりあふれる施設「浜松市天竜壬生ホール」があります。このホールは市民が参加し、ふれ合い、語り合う文化の拠点として、2002年に建設されました。

建物は、木の切り株をイメージしたオーバル形状のホール棟と直線的な形状のガレリア棟から成り、どちらもガラス張りの外壁で緑に映える美しい景観を演出。同時に、自然光がたっぷり降り注ぐ、開放的で明るい空間に仕上げています。

館長の島田篤志さんによると、「ホールは座席数507席と小規模ながらこだわりが満載。フル編成の吹奏楽団が入る広々としたステージには天竜ヒノキ、客席には天竜スギ、そして内装の壁にも音響材として天竜ヒノキが全面に採用されているんですよ。自然の素材ならではの心地よさはもちろん、音の響きが良いのも大きな特徴です」。

ガレリア棟には展示ギャラリーのほか、野外ステージにもなるリハーサル室や多目的に利用できる会議室を完備。また、ガラス張りの壁際には天竜川の流れを表現した木製のベンチが置かれ、2階には天竜の吊り橋をイメージした渡り廊下(ブリッジ)を設けるなど、施設内各所に、地元を意識した素材やデザインが生かされています。

ホール

天竜材がふんだんに使用されたホールは、オーバル(楕円)形状と高い天井により、柔らかく透明感のある響きと心地良い空間を演出。座席数507席(車椅子席有)。舞台はコンサート形式のほか、演劇や講演会など多目的に対応するプロセニアム形式(額縁型)。

ミュージカルとモダンダンスで芸術文化を育成

そんな天竜壬生ホールの中心的な事業として、開館当初から継続して行っているのが「MIBUワークショップ」です。これは浜松市内の小・中学生を対象に、芸術文化の育成と振興、地域の人的交流などを目的としたもので、「ミュージカル」と「モダンダンス」の2つの講座を通年で開講。約150名の子どもたちが受講しています。どちらの講座も月2回の練習を実施しながら、12月の発表公演に向けて作品づくりに取り組みます。

「音感、リズム感、表現力など多くの技能を必要とするので、ミュージカルもダンスも毎回盛りだくさんの練習内容です。それでも、皆生き生きとした表情でレッスンに励んでいます。ステージはもちろん、照明から衣装・メイク、演出まで、すべて本格的に実施する、年に一度の発表公演を子どもたちはとても楽しみにしているんですよ」と島田館長。上級生が下級生に教えたり、下級生が上級生を見て学んだり、また、OG・OBがサポートすることも多く、学年や学校を超えた幅広い交流が行われているそうです。

MIBUワークショップでは、現在新規参加者を募集中。2月9日(土)、23日(土)には、リハーサル室で体験レッスンも実施されるので、興味のある方は気軽に体験してみるのもおすすめです。

MIBUワークショップ

次世代を担う子どもたちの自主的な芸術文化活動の育成とともに、豊かな心の形成や地域文化の振興を図ることを目的に実施しているワークショップ。浜松市内の小学1年生~中学3年生を対象に、ミュージカル部門に約50名、モダンダンス部門に約100名が受講中。1年の目標は、毎年12月に開催される「発表公演」。オリジナルの衣装を身に着け、日頃の練習の成果をステージ上で思いきり披露する。

「発表公演」を楽しみに練習に励む子どもたち

年齢や地域の垣根を越えて、メンバー同士の信頼関係も築かれていく。

参加募集中

・ミュージカル/小学1年生〜中学3年生
・モダンダンス/小学1・2年生
〈活動期間〉2019年4月〜2020年3月(毎月2回)
詳しくは浜松市天竜壬生ホール TEL.053-922-3301まで

天竜壬生ホールならではの特徴を生かして

今年3月には、劇団かかし座による影絵劇の公演「ワンダー・シャドウ」や、遠州地域の和太鼓団体による競演「みぶ遠州の和太鼓」などの開催が予定されるなど、ホールでは年間を通じてコンサートや演劇が頻繁に行われています。

こうしたコンサートを聴いたり、演劇を観たりすることも天竜壬生ホールの魅力ですが、それだけにとどまりません。ピアノ教室の発表会や地域のカラオケ大会などに利用したり、ステージ上でグランドピアノを45分1000円で弾けるイベントがあるのも大きな魅力の1つです。「ホールの使用料は、利用形態にもよりますが、土日祝の場合で1日3万円ほどですし、楽屋やリハーサル室をはじめ、照明や音響などの設備使用料もとてもリーズナブルです。駐車場も十分に用意されているので、気軽にご利用いただけるのではないかと思います」

今後については、天竜浜名湖線沿線の高校吹奏楽部による『吹奏楽フェスティバル』の開催や邦楽と洋楽をコラボレーションさせた『和洋奏楽』の演奏会を開催すること。「若い世代が集い、創作活動を行う場の提供と、このホールならではの地域性や景観、施設・設備の特徴を生かしたイベントの開催に、取り組んでいきたいと考えています」と島田館長。

各種発表会

ホールは、ピアノやコーラス、バレエ、ダンス、演劇などの各種発表会をはじめ、講演会や映画・映像の上映会などさまざまな利用ができ、使用料もリーズナブル。気軽にステージ上でピアノを弾く醍醐味(だいごみ)も味わえるイベントも。

イベントのご案内
みぶ遠州の和太鼓

遠州地域を中心に活動する和太鼓チーム10団体が集結。それぞれに個性あふれる力強い演奏を繰り広げ、会場を魅了する。ラストに行う合同演奏も見どころ。3/17(日)13:00~。一般1000円、小学生以下500円。

劇団かかし座「ワンダー・シャドウ」

影絵専門の劇団かかし座がおくる、子どもたちのためのふしぎなシャドウ・エンターテイメント。第1幕「Dr.シャドウの影絵ラボ」「SHADOW SHOW」第2幕「Adventure of the Shadow Land-影の国の冒険-」3/16(土)14:00~。大人1500円、高校生以下500円。