暑さに負けず快適な眠りを
年々減っているという日本人の睡眠時間(総務省調べ)。さらにこの時季は暑くて寝苦しい夜が続き、寝不足になりがちです。そこで県西部浜松医療センター(浜松市中区富塚町 TEL053-453-7111)呼吸器センター長の橋爪一光さんに睡眠のメカニズムについて話を聞きました。 (2007年8月7日号掲載)
美容と健康は睡眠から
睡眠は人間が生きていく上で必要不可欠な生理現象です。脳と体を休めることが睡眠の目的ですが、それ以外に記憶を固定化させたり、成長ホルモンの分泌を促したりする役割もあります。成長ホルモンには肌細胞の新陳代謝を活発化させる作用があるため、美容にも影響が。寝不足が続くと記憶力や集中力が低下するほか、あらゆる病気の発症リスクが高まります。しっかり睡眠をとることが美容と健康の第一条件といえるでしょう。
現在、日本人の5人に1人が不眠の悩みを抱えているといわれています。眠れない原因はストレスや食べ過ぎ・飲み過ぎ、寝室の温度など人によりさまざま。神経質な性格の人やうつの傾向がある方など、精神的な問題が原因で不眠に陥る方も増えています。また高齢者は運動量が減り、睡眠を促す疲労感を得られなくなることから睡眠不足になることがあるようです。
不眠のタイプを大きく分けると、(1)寝つきが悪い(2)睡眠中に目が覚める(3)朝早く目が覚める(4)熟睡感がない、の4つになります。最も多いのは(1)のタイプ。一度眠りにつけばぐっすりと眠れるのに、寝つくまでに1時間以上かかる人たちです。また(2)は高齢者やうつ病患者が主で、(3)も高齢者に多く見られます。(4)は睡眠時無呼吸症候群の方に多いといわれています。
生活改善で不眠を解消

不眠解消のためには、普段の生活の改善を心がける必要があります。夕食時は脂肪分の多い食べ物など、消化に時間がかかるものは控えましょう。また、就寝の3時間前に軽い運動をして脳の温度を一時的に上げておくと、その後の温度低下とともに心地よく睡眠に入れます。入浴は就寝の2時間ほど前までに済ませ、寝る前には神経伝達をスムーズにする効果のある牛乳を飲みましょう。
睡眠環境を整えることも大事です。柔らかすぎるマットレスは寝返りが打ちづらく、体の変形が起こりやすくなってしまいます。同様に枕もある程度の固さがあった方が首の安定感が増して効果的。また、枕は高すぎると首の骨や血管を圧迫しますが、低すぎると首を寝違えやすくなるので注意が必要です。
これからの時季、エアコンを利用する方も多いと思います。その場合、室内温度は25〜28℃が理想的です。タイマーを1〜2時間に設定して、つけっぱなしにしないように気をつけてください。冷えすぎると夏かぜの原因となるので、あくまで睡眠の導入を補助するものだということを忘れないようにしましょう。













