近視・遠視に気を付けて子供の視力を守ろう
年々、増加傾向にあるといわれる子供の視力低下。何が原因で起こるものなのか望月眼科医院(浜松市中区寺島町 TEL053-4539-3086)の望月深雪院長に聞きました。 (2009年9月10日号掲載)
網膜の前後にピントがずれる
視力低下の原因には近視や遠視などがありますが、特に子供の近視は年々増加し続けています。眼球にはレンズの役割を果たす水晶体があり、ここから入った光が屈折し、網膜に到達することで初めてものが見えます。近視は網膜の前で光が焦点を結ぶため、網膜でピントが合わないという状態です(図参照)。
近視には軸性近視と屈折性近視の2種類があります。軸性近視は本来球体である眼球がだ円形に変化することで網膜の位置がずれた状態。多くは遺伝が関係しているといわれています。屈折性近視は角膜や水晶体の屈折率が強くなり過ぎるためにピントが合わなくなるものです。

通常、眼球は近くを見る時に水晶体が厚くなり、遠くを見る時は反対に薄くなります。この厚みを調節しているのが毛様体という筋肉。この筋肉が収縮することでレンズに厚みが生まれ、近くのものをピントが合った状態で見ることができます。
ところが近くのものをずっと見続けていると、毛様体が凝り固まり、遠くを見てもピントが合わなくなることがあります。これが「仮性近視」といわれる状態。仮性近視は毛様体を弛緩(しかん)させる目薬を差すことで視力が回復することもありますが、凝りが強いと困難となります。
目を酷使したら遠くを見よう
勉強やゲームなどで近くのものをずっと見た後には、必ず遠くのものを見るようにしましょう。遠くを見るということは、毛様体を弛緩させ緊張をほぐすということ。パソコンやゲームなどは1時間おきに10分程度の休憩を取りたいものです。勉強をする際は姿勢を正し、目から机までの距離を30cm以上取るようにしてください。
「眼鏡をすると余計に目が悪くなる」という話をよく聞きますが、眼鏡が原因で視力が悪化することはありません。反対に目が悪い状態で、無理をして見続けていると眼球や肩に力が入って負担がかかります。それがもとで頭痛や肩こりなどが起こることもあるので、悪いままにしておかず眼鏡を作るなどの対策を取るようにしましょう。
コンタクトの使用は自己管理ができるようになる中学生以上になってから。ずっと装着していると目に負担がかかるため、家に帰ってきたら外すなど、使用時間できるだけ短くするよう心掛けることが大切です。
近くも遠くも見づらい遠視
また、視力検査に表れにくいのが遠視。網膜の後方でピントが合い、近くも遠くも見づらい状態です。「遠視は遠くがよく見える」と思いがちですが、これは毛様体を緊張させることで遠くのものを見ているから。近くを見ても遠くを見ても筋肉を酷使するため、目が疲れやすくなります。
子供の視力は6歳までに完成されるといわれています。遠視でものが見づらいままだと視力が十分に発達しない遠視性弱視になってしまう可能性もあります。近くも遠くも見づらい、目が疲れるといった遠視の症状が疑われる場合は眼科で検査するとよいでしょう。













