飼い主ご注意 ペットからうつる病気の予防を
ペットとの幸せな暮らしを実現するには、お互いの健康が第一です。人間・動物両方に害をもたらす病気について、浜松家畜病院(浜松市中区龍禅寺町 TEL053-452-4429)の永友光子副院長に話を聞きました。(2009年12月10日号掲載)
キスや添い寝 過度な接触は禁物
動物と人間の間を行き来する病気はズーノーシス(人獣共通感染症)と呼ばれます。感染の原因はさまざまですが、キスをする、ペットと一緒に寝るなど過度のコミュニケーションにより感染危険度は増加。ズーノーシスを引き起こす病原体は700種以上あるといわれていますが、腸内寄生虫やノミ、マダニなどが代表的なものとして知られています。
腸内寄生虫の代表株は「回虫症」。回虫はペットの腸に寄生し、人間に感染すると腹痛や下痢などに見舞われます。さらに怖いのは「迷入症」。これは回虫が内臓や目に迷い込む現象で、発熱やせき、てんかん様発作、視界不良などさまざまな症状を引き起こします。
回虫の卵はねばりけがあるため、ちょっとしたことでペットの体にくっつきます。外に出てさまざまな場所の臭いをかぐことにより口や足に卵が付着。また、回虫卵が寄生したネズミやトリなどを食べることにより感染してしまうこともあります。そのペットを触ることで人の手にも卵が付き、それが口に入ると人間も感染します。
屋内飼いでも油断しないで
ノミやマダニは血を吸われると皮膚炎や貧血の原因になるほか、さまざまな病原体に感染する危険性があります。ノミが持つ病原体のうち、代表的なものが瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)。ノミの体内にいる寄生虫ですがペットがそのノミを食べてしまうと感染し、そこからさらに人へとうつることがあります。感染すると人、動物ともに腸の炎症を起こし、下痢などの症状が。よくノミを手でつぶす人がいますが、周囲に瓜実条虫の卵が飛び散る可能性があるのでやめましょう。

このような病原体は外から運び込まれてくることが多いようです。しかし、屋内で飼っているからといって安心はできません。玄関の靴のにおいなどをペットがかぐとそこから病原体がうつります。「ペットの元気がなくなる」「おなかがふくれる」「下痢をする」などの症状が見られたら、何らかの病気にかかっている可能性が高いといえるでしょう。
ズーノーシスを防ぐにはペットとの過度な接触を控えるほか動物病院などでアメリカ疾病予防管理センターが推奨する定期駆除を行うことが必要になります。ペットが小さいうちは免疫力も低いので2週間〜1カ月に1度、大きくなったら3カ月に1度は駆除を行ってください。ズーノーシスは怖い病気ですが正しい知識を持ってペットと接すれば感染リスクはぐんと低くなります。ペットと幸せな暮らしを送れるよう、予防に努めましょう。













