皮膚にしこりが 女性に多い「脂肪腫」って何?
皮膚にぽっこりふくらみができる脂肪腫。かなり大きくなることもあるようですが、体に害はないのでしょうか。牛田クリニック(湖西市鷲津 TEL053-574-2252)の牛田知宏院長に話を聞きました。 (2010年1月7日号掲載)
良性の腫瘍(しゅよう)で害はほぼなし
脂肪腫は皮膚にできるドーム状に盛り上がったしこりのこと。脂肪細胞から分化した腫瘍が皮膚の下で成長するために起こる現象です。感触は柔らかく小さいもので1〜2cm、大きなものでは10cm以上になるものも。はっきりとした原因は分かっていませんが、アルコールやステロイド剤が関係しているともいわれ、体のあちこちにできる場合は遺伝の可能性も考えられます。

できやすい部位は背中や首、肩周り、おしり、太ももなど脂肪がつきやすいところ。特に40〜50代の女性がなりやすく、肥満体型の方に多いようです。「腫瘍」というとあまりいいイメージがないかもしれませんが、脂肪腫は基本的に良性の腫瘍なので生命に関わるようなことはありません。ただし、悪性である脂肪肉腫と似ているため、その鑑別を行う必要はあります。

通常は皮膚の下にできるものですが、筋肉の間や筋繊維の中にできるケースも。その場合はかなり大きくなるまで皮膚上に現れないため、症状に気付きにくいといわれています。また、内臓にできることもあり、大腸で発症すると腸閉塞の原因になる可能性もあります。
切除するかは個人の判断
基本的に害がないとはいえ、大きくなると圧迫感があることも。自然に治るということはないため、治療する場合は手術での切除が必要となります。だんだんと大きくなるため小さいうちに切るか、それとも放っておくか。手術のあとが残る場合もあるので、対応は本人の意思にゆだねられます。
治療は皮膚科や形成外科、外科などで行います。関節部分の深い部位にできた場合は整形外科で手術を受けた方が望ましいケースも。いずれにしても、まず脂肪肉腫かどうかの検査を行い、その後治療についての相談を行います。
ちなみに、皮膚上のできものは脂肪腫だけではありません。ゼリー状の液体がたまるガングリオンやアカでできたアテローム(粉瘤)、神経周辺にできる神経鞘腫(しょうしゅ)などたくさんの種類があります(左参照)。これらは見た目が似ていますが、中には痛みがあるものや赤くなるものも。できものやしこりは自分で判断せず、ひとまず前述の診療科で検査を受けることをお勧めします。













