突然のめまいと難聴・耳鳴り! メニエール病に気をつけて
難病といわれるメニエール病。めまいが発作的に起こるといわれますが、原因はいったい何なのでしょうか。聖隷浜松病院(浜松市中区住吉2丁目 TEL053-474-2222)の耳鼻咽喉科部長・林泰広さんに話を伺いました。 (2010年1月21日号掲載)
内耳の障害で起こる病気
メニエール病は激しいめまいとともに難聴や耳鳴りが発作的に起こる病気。発作の間隔は週に1度から年に数回程度まで人によりまちまちで繰り返すたびに難聴が進行することもあります。完治するのは難しいともいわれる病気で、厚生労働省の特定疾患(難病)に指定されています。
一般的にめまいは「回転性」のめまいと「浮動性」のめまいに分けられます。メニエール病では主に回転性のめまいが症状として出現。周囲や天井がぐるぐると回っているように見えるのが特徴です。一方、浮動性めまいとは立ちくらみのようにフワフワとした感覚に見舞われる症状のことを指します。

メニエール病は内耳から起こる病気といわれています。内耳は蝸牛(かぎゅう)と三半規管からなる器官。メニエール病はこの蝸牛と三半規管の両方にリンパ液がたまりすぎてむくんだ状態になることで起こります。リンパ液がたまる原因は解明されていませんが、聞こえをつかさどる蝸牛と平衡感覚を保つ役割のある三半規管の機能が悪化するためめまいと難聴、耳鳴りが症状として現れるようです。

多忙な女性は要注意
めまい症状の悪化には自律神経が大きく関わっていると考えられます。不規則な生活やストレス、不安などで過度の緊張状態が続くと、自律神経のバランスが崩れてめまいが起こりやすくなることも。どちらかというと神経質な人に多く、近年は30〜40代の女性の患者数が増加傾向にあるようです。
メニエール病の完治はなかなか難しいものですが、めまいを和らげる薬を用いて治療します。発作時には、吐き気止めや精神安定剤などを合わせて処方し、最低3カ月〜半年は薬物療法で治療。脳の障害ではないので命に関わるようなことはありませんが、「治ったと思っても数十年後に再発した」というケースもあるので油断しないで長いスパンで付き合うくらいの気持ちが必要です。
もし周囲にめまいを起こしている人がいたら、まずは意識があるかどうかの確認を。めまいの発作時に「意識がはっきりしない」「顔や手にしびれがある」「ろれつが回っていない」「ものが二つに見える」などの症状が見られるときには脳の病気も疑われます。メニエール病ではこのような症状は伴いませんので、早めに医療機関を受診してください。



