幼少時の刺激が大事! 子供の運動能力を伸ばそう
人間の運動能力は子供のころの経験が大きく影響するそう。浜松大学(浜松市北区都田町 TEL053-428-3511)健康プロデュース学部の田中誠一教授に詳しい話を聞きました。 (2010年4月22日号掲載)
重要なのは「脳」 全身に命令を発信
一般的にスポーツが良くできることを「運動神経がいい」といいます。運動神経とは脳から脊髄(せきずい)を通り、手や足など体の各部位に運動の命令を伝える神経のこと。この神経の良し悪しが運動能力に関係すると思われがちですが、神経を通る情報の伝わり方に個人差があるわけではありません。
では、なぜ人によって運動能力に違いがあるのでしょうか。その理由の一つには目や耳、皮膚など外部の情報をキャッチする感覚器の発達度合いが挙げられます。「動いているものを見る」「物音を聞く」などして得られた情報は、感覚神経を通じ脳の前頭葉で処理されて運動野から体全体に指令を発信。そのため外部の情報を正確に得ることが、適切な運動を行うための大前提となります。
また、処理を行う脳そのものの働きも重要です。中でも小脳は体を動かすときの強さや速さ、方向などを確かめる役割がある部位。繰り返し練習を行うことで適切なフォームや力加減などを学習し、運動能力を高めるのに大きく関わる器官です。
外遊びで感覚を養おう
よく「親の運動能力は子供に遺伝する」といわれます。もちろん力の出し方という面ではそのようなことがいえます。ただしある運動に対して先天的な素質があったとしても、それを伸ばしていくための刺激を与えなければ才能が開花することはありません。人間の脳の基礎的な機能は6歳ごろまでに決まるため、小学校に入るまでに運動を活発に行い脳にたくさんの情報を送ることが大切です。
とはいえ何でも早くやればいいというわけではないので注意を。例えばマラソンは心臓や血管が発達していない未就学児のうちに行うのは危険です。小さなころは何か一つの種目をやるよりも、いろいろなことを経験してバランスの良い感覚を鍛えていきましょう。
それには外で遊ぶのが一番。鬼ごっこや木登りなどはさまざまな動きが必要とされるため、それだけ脳にインプットされる情報も多岐にわたります。裸足で外を走るのも足の裏から刺激を受けるため効果的。子供のころに身に付いた動きは大人になっても無意識の記憶となって残っているため、幼少時の運動経験は一生の財産となるでしょう。













