社会&自分のため 献血で分かる体のこと
自分の血液を無償で提供する献血は、気軽にできるボランティアの一つ。医療のためはもちろん、自分の健康状態を知ることもできます。献血を通じて社会のこと、そして自分の体のことを考えてみませんか。(2010年8月5日号掲載)
コレステロールや糖尿などを検査
健康な人から血液を必要とする患者へ。命をつなぐ献血は善意によって成り立つものですが、血液を提供した人も自分の健康状態を知ることができるという隠れたメリットがあります。
献血を行うと希望者には自身の健康に関わるコレステロール値や糖尿の可能性、肝機能の状態など、血液検査で得られたデータが通知されます(下表参照)。B型・C型肝炎や梅毒などの感染症に関する検査結果も同様に受けることが可能。検査の数値が標準値を超えるものは項目に印がつくので、健康状態が一目で分かります。これらはすべて無料なので、社会貢献しながら自身の健康管理が行えるといえるでしょう。

献血には400ml、200ml、成分献血といった種類があります。400mlと200mlは血液中のすべての成分を採血、成分献血は血小板や血漿(けっしょう)といった特定の成分のみを採り、赤血球は体に戻すものです。所要時間は400・200mlが20分程度、成分献血は1時間ほど。γ-GTPやコレステロールなどを調べる生化学検査は献血者全員に通知されますが、赤血球数やヘモグロビン量を調べる血球計数検査は400mlと成分献血をした方のみとなります。
そもそも献血を行うには健康であることが大前提。事前検査の段階で体調に問題がある場合は、献血できない場合もあります。持病がある人だけでなく、空腹や寝不足、薬を服用している人も注意を。また、献血直後に激しいスポーツをするのは避け、入浴や飲酒・喫煙も控えるようにしてください。自分の体をいたわりながら、健康的な献血ライフを送りましょう。
取材記者も献血してみた
今回行ったのは400ml献血。一通り手続きを終えて、採血ベッドに横たわります。ちょっとドキドキ。看護師さんが採血針を取り出し、いよいよ献血スタートです。
針は予防接種の時に見かけるものよりもちょっと太め。一抹の不安がよぎる中、看護師さんは手際よく静脈に針をあて、そのままプスリ!「イデッ」。変な声が出てしまった…。でも普通の注射とそんなに変わらないし、痛み自体は一瞬でなくなりました。
献血の合間は看護師さんとおしゃべりしたり、血液が管を流れる様子をじ〜っと観察したり、終始リラックスモード。時折、針を刺した静脈周辺から血液の流れが感じられ、ちょっとくすぐったい…。そんなことを思っているうちに、採血マシンからビーという終了の合図の音が。「あれ、もう終わり?」。約10分で献血は終了しました。

「人によってはもう少し時間がかかりますが、あなたの血管はハリがあるから早く終わりましたね。献血向きの血管ですよ 」。採血針を抜く看護師さんにほめられ(?)、ちょっといい気分。特に体調に変化もなく、休憩室でのんびり水分補給をしながら、リラックスモード第2弾を楽しみました。成分献血の場合は時間がかかるので、採血中にDVD鑑賞を楽しむ人も多いのだとか。今度は成分、やってみようかな。
〈取材協力〉
静岡県浜松赤十字センター血液センター
(浜松市東区中里町TEL053-422-1113)
知ってた?8/21は献血の日
1964年8月21日、それまで行われていた売血・買血(血液を金銭で売り買いすること)に変わり、献血の制度が誕生しました。売血・買血の時代には健康を害するほど採血を行った人も多く、それらの血液は輸血後肝炎の原因になるなどの問題があったためです。献血により患者に安全な血液を提供することができるようになったことを記念し、献血の日が制定されました。













