子育て

教育相談SOS-その6

新年度は復帰のチャンス 不登校の子への接し方

(2018年1月25日号掲載)

もし、子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、あなたはどうしますか?今回から2回に分けて、子どもが不登校になった時の対処法を紹介します。

不登校には段階がある

3学期が始まり、4月には新しい年度を迎えます。年度替わりは不登校から脱する最大のチャンスです。誰しも新年度の抱負を持ち、意欲に満ちるように、不登校児も自分を変えようと試みます。

不登校児の多くは、図のような段階をたどります。最初に起こるのは、学校に行きたがらなくなる「登校渋り」です。特に理由がないのに学校を休んだり、遅刻早退を繰り返したりします。

この段階では、「学校へ行きなさい」と登校を促す声掛けがある程度は必要です。ただし、子どもが頭痛や腹痛、発熱、おう吐などの体調不良を起こすようなら無理強いは禁物。医者を受診してゆっくり休ませてあげましょう。

子どもは不登校になると、学校へ行けなくなったことに対する自責の念を感じます。そのやり切れない気持ちが、親の一言にキレ、暴力をふるうという形で表れることが少なくありません。この段階が「反抗・暴力」です。しかし、時間が経ち、不登校が日常的になると、開き直りの状態になり、甘えの感情が出てきます。「底」の段階です。几帳面さがなくなり、規則正しい生活ができなくなるのも、この時期です。

「さなぎ期」を焦らず見守って

不登校の子どもたちの多くは、ゲームやスマホに依存していきます。はたから見ると、だらしない生活のように見えるかもしれません。ですが、実はこの期間は、不登校の解決になくてはならない時期だといわれています。俗に「さなぎ期」と呼ばれ、自分のペースで内面を熟成しているのです。この「さなぎ期」の充実が、不登校状態の再燃防止になると指摘する専門家も多くいます。

ただ、この熟成の進行具合はとてもゆっくりであり、なかなか周囲からは理解できないものです。「登校しなさい」と刺激するのは逆効果で、保護者にとっては苦しい時間を過ごすことになります。

この時期の理想は家にこもるのではなく、学校ではない場所で、他の子どもたちと生活を送ることです。例えば、適応指導教室やフリースクールなどです。適応指導教室は各自治体が設置している教室で、学校へ通えなくなった十数人の子どもたちが学習や運動、交流行事などを体験します。

浜松市の調査では、適応指導教室を利用する子を持つ保護者の内、95%の人が「子どもに良い変化があった」と答えています。「気持ちが安定し、夜も少し早く寝るようになった」「1日の出来事の会話が増えた」といった感想に加え、「子どもとじっくり関わり、子どもの気持ちを考えられるようになった」と、保護者自身の心境にも良い影響を与えています。

この期間を焦らずに過ごすことで、子どもは次第に学校が気になり始めるようになります。次回は「回復期」から「再登校」、そして不登校の再燃防止について紹介します。(2月1日号に続く)

取材協力/浜松市教育委員会 教育総合支援センター 053-457-2424(相談専用ダイヤル)