コラム

青木明子 アートの力 Vol.3

いろんな目線で、街をみる。

(2017年4月13日号掲載)

さあ、始まりました新年度。旅立った人、見送った人、寂しさと、希望と、不安と、緊張で、気持ちが入り混じっていますが「なんてったって春!」。景色の色彩が鮮やかになりましたね。

私の勤務する浜松市鴨江アートセンターは、2013年11月にオープンし5年目に突入です。年間の仕事は、アートを軸とした50の講座、地域の人達を巻き込んだアートプロジェクト、企画展、約20㎡の4部屋を8組のアーティストに無償提供するレジデンス事業、貸室事業、自主事業です。目まぐるしい日々で、ついミッションを忘れがち。ですから4月は「初心に帰れ!」です。

開館は、年末年始を除いて毎日9時~21時半まで。支えているのは、職員とシフトスタッフ合計8名です。価値観がぶつかり合うことは日常茶飯事、「タヨウセイ、タヨウセイ」「カンヨウセイ、カンヨウセイ」と心で唱えながら仕事に向かいます。浜松市が目指す創造都市は寛容性に満ちた、多様な人々がお互いを尊重しながら暮らせるまちなのです。わずか8名のスタッフですが、すったもんだを繰り返し、諦めず、アートの力を借りて鴨江アートセンターを形作っていく。この工程がまちづくりにつながって行くと思えてなりません。

今年度は浜松市ゆかりの芸術家・鈴木康広さんと「浜松・見立て観光地図づくり」にも取り組みます。既成の「もの・こと」に思いもかけない視点を提示してくれる康広さん独自の視点で、街の新鮮な楽しみ方、味わい方を観光地図にまとめるプロジェクトです。

現在、市民の皆さんと見立てポイントを探しています。4月23日のTALK&TALKでスタッフが、見立て写真の撮り方を伝授します。そして、5月13日には投稿された写真から、観光地図に載せる写真を康広さんと一緒に選びます。興味のある方は、まず4月23日にご参加ください。鴨江アートセンター界隈で奇妙なポーズで写真を撮っている方がいたら、プロジェクト参加者です。ご容赦くださいね。

完成は来年1月。地図を持って、界隈歩きをする予定です。地域の皆さんの個性がアートの力で輝き、偶然の出会いで始まる思いがけないことにワクワクする「なんてったって春!」です。