教育

母校の自慢行事 第9回

浜松市立都田(みやこだ)小学校

(2013年6月27日号掲載)

「河西先生、命を大切にするね」

河西先生の石碑に献花する都田小の児童たち

初夏の日差しを浴びて穏やかに流れる都田川。その川沿いにある都田小学校を少し東に歩くと、小高い丘の上に大きな石碑が建っています。

石碑には「河西訓導殉職之碑」という文字。「訓導」とは、戦前の小学校で使われた教師を指す呼称です。1927年5月3日。都田小の訓導だった河西哲英さんは、大雨で氾濫した都田川に落ちた児童を自らの命と引き換えに助けました。

以来、同校では命日の前日である5月2日に献花式を行い、河西先生の勇気ある行動をたたえています。今年度は全校児童136人が自分の家から 持参した花を、石碑に捧げました。菊、ガーベラ、かすみ草。長い年月を経て色あせた石碑が、児童一人ひとりの思いが込められた花々に彩られていきます。

「都田小出身者で河西先生を知らない人はいないと思いますよ」と教頭先生。1年生が入学すると、上級生たちが紙芝居やスライド、寸劇などで河西先生の功績を紹介します。また、先生が教えてくれた「命の大切さ」を育んでいこうと、著名人による「命」をテーマにした講演や読み聞かせも行われています。

式の最後は「人の話を聴きます」「きまりや約束を守って安全に生活します」など、都田小の8つの誓いを唱和。児童代表の影山弥生さん(6年)が「河西先生が教えてくれた命の大切さを忘れずに、一日一日を大切にしていきます」とあいさつし、厳かに式を締めくくりました。

◆河西哲英訓導とは
河西哲英訓導 都田小学校の訓導(教師)。1927年(昭和2年)5月3日、前日からの大雨で氾濫した都田川に女子児童が転落。救出のため川に飛び込み児童を助けたが、自身は命を落とした。享年36歳。