教育

音の種まき 浜松市文化振興財団の挑戦

子どもの心に物語と音楽を

(2013年7月25日号掲載)

「子供の頃、好きだった絵本は?」と聞かれて、「ない」と答える人はほとんどいないだろう。誰もが何らかのタイトルや表紙の絵を思い浮かべることができるはずだ。幼い時に出会った物語は、大人になった今でも心の中に生き続けている。

9月に浜松市で行われる「絵本と音楽の世界」は、子どもたちに読み聞かせと音楽を贈るコンサートだ。浜松市出身でフリーアナウンサーの松本志のぶさんが3冊の絵本を朗読。スクリーンに絵本の画像を映し出し、ハープの生演奏とともに物語を届ける。

1歳の長女に、普段から絵本の読み聞かせをしているという松本さん。本を読んであげることで、子どもはあいさつの言葉や色、形、動物の名前など、さまざまなことを知ることができるという。
「眠くなった娘が、動物の寝姿が載った本を持ってふとんに横たわったことがありました。まだおしゃべりできる年齢ではありませんが、本の内容はしっかり理解しているんですね。本を通じて意思を伝えようとするところに思わず感心してしまいました」

演奏を担当するハープ奏者の彩愛玲(さい・あいりん)さんは「やさしくて温かく、時に力強い音色を響かせるハープは、母性的なエネルギーを感じさせてくれる楽器。朗読と音楽でハートが温かくなるようなひとときになればステキですね」と話す。

紀元前2000年には存在していたといわれるハープは、吟遊詩人をはじめ多くの語り手たちに愛されてきた。太古の昔から人々を魅了してきた朗読と音楽の組み合わせは、現代の子どもの心にもきっと何かを届けてくれるはずだ。