教育

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蝶と蛾の違いを知っているかな?

(2015年4月2日号掲載)

春の昆虫といえば「蝶」と答える人が多いだろう。一方、蝶と似た「蛾」もこの時季、多く飛び始めている。さて、この両者の違いについて考えたことはあるかな?――えっ、「きれいなのが蝶、汚いのが蛾」だって?そんな乱暴な…。
確かに、蝶は蛾に比べてカラフルな羽を持つものが多い。だが、下の「キマダラセセリ」の写真をご覧あれ。一見、色が地味で蛾のように見えるが、れっきとした「蝶」なのだ。
そもそも蝶と蛾は、鱗翅目(りんしもく)という同じ仲間。その中で、共通する特徴を持つ種を「蝶」、それ以外のものを「蛾」と日本では呼んでいる。境目は結構あいまいで、フランスやドイツなどは、日本ほどには両者を厳密に区別していない。
とはいえ「蝶と蛾は同じ生き物」と結論づけてしまうのも味気ない。蝶もしくは蛾と思われる虫を見かけたら、次の3点に注目して観察しよう。

  1. 触角の先っぽに注目

    蝶の触角の先をよく見てみよう。蝶は先が棍棒(こんぼう)のように丸く膨らんでいる。一方の蛾は、先が細くとがっているものが多く、中には櫛(くし)のような面白い形をしているものもある。
  2. 蝶は昼、蛾は夜に飛ぶ
    一般的に蝶は日中、蛾は夜に飛ぶといわれる。蛾は夜行性ゆえに、地味な色をしているものが多いというわけだ。ただし、日中に活動する蛾もいれば、薄暗い時間帯に飛ぶ蝶もいる。何事にも例外はつきものだ。
  3. 羽を立てるか、広げるか
    蝶と蛾では、木や花に止まったときの羽の休め方が違う。蝶は羽を立てて、蛾は羽を広げて止まるのだ。ここでも例外はあって、蝶の仲間でも太陽に当たって体温を上げるため、羽を広げて止まるものもいる。

【取材協力】
谷野純夫さん(常葉学園中学・高等学校長)
浜松オープンガーデンの会、遠州自然研究会の会員。
季節ごとにさまざまな種類の蝶を観察することができる「バタフライガーデン」を開放中。
浜松市西区大久保町211-275