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生き物ウォッチ File.3

静岡県の鳥!サンコウチョウの巣作りがスゴイ

(2015年5月28日号掲載)

目の周りとくちばちが青いのが特徴のサンコウチョウ。オスは自分の体長の3倍もある長い尾羽を持っているんだ
写真提供:飯塚久志

静岡県の鳥といえば「サンコウチョウ」…というのは県民ならジョーシキだよね。ジュビロ磐田のマスコットキャラクター「ジュビロくん」もこの鳥がモデルになっているから、県外の人でも知っている人は多いはず。ただ、実物を見たことがある人は、それほど多くないんじゃないかな。

サンコウチョウの特徴といえば、目の周りとクチバシのブルー。オス特有のベッカムヘアーや、長~い尾羽もチャーミングだ。これらは全部、メスをひきつけるためのアピールなんだ。

サンコウチョウは、漢字で書くと「三光鳥」。さえずりが「月、日、星、ホイホイホイ」と聞こえることから、"三つの光"でこの名が付いた。彼らは、冬をあったかい東南アジアで過ごし、初夏になると繁殖のために日本へやってくる。

サンコウチョウは木の枝の間に巣を作るんだけど、これがちょっと特殊で面白い。例えば同じ夏鳥のツバメは、泥やワラをくっつけてドッシリとした巣を作る。対して、サンコウチョウは逆円錐型の巣でヒナを育てる。ツバメの巣と比べると、見た目はフニャッとしていてどこか頼りない。

樹皮などで作った巣をコケで覆う。フカフカのクッションが卵を衝撃から守ってくれるのだ
写真提供:山下孝道

4月下旬から9月ごろまで日本で暮らす。薄暗い林の中で繁殖するので、なかなかお目にかかれない
写真提供:中村幸子

メスは尾羽が短く、自分の体長ぐらいしか伸びない
写真提供:中村幸子

ところが、これが意外に丈夫なのだ。どんなに風が吹いても、巣は枝に張り付いて離れない。巣自体が柔らかく、ある程度の衝撃なら簡単に受け流してしまうのだ。

実はサンコウチョウは、クモの糸を材料にして巣を作っている。木の葉や皮でお椀型の形をつくり、外側にコケをクモの糸で張り付けるのだ。こうすることで、丈夫でしなやかな巣が完成するというわけ。さえずりだけじゃなく、職人技もきらりと"光る"鳥なのである。

【取材協力】小笠山総合運動公園エコパ
袋井市愛野2300-1 TEL.0538-41-1800
総面積269haの広大な敷地に豊かな自然が広がる運動公園。季節ごとにさまざまな鳥がやってくる、バードウォッチングスポットとしても人気だ。今の季節はサンコウチョウやホトトギス、キビタキなどが観察できる。