教育

浜松RAIN房コラボシリーズ
試して遊ぼう!科学工作部 Vol.14

電池を使わずに発電してみよう。

(2016年8月25日号掲載)

金属が溶けると電子が移動する

なぜ電池を使わないのに電気が流れるのだろう?この世のあらゆるものは「原子」という、すごく小さな粒からできている。原子の中心には、電気的にプラスの性質をもった原子核があり、その周りをマイナスの性質を持った複数の電子が回っている。電子の数は、原子核のプラスの電気的性質を打ち消し合うだけあり、原子は電気的に安定している。

ところが、原子に何らかの刺激が与えられると、原子の中から電子が飛び出してプラスの性質になることがある。反対に余分な電子が原子の中に入って、マイナスの性質になることもある。このような電気的性質をもった原子をイオンという。

ある種の金属には水に触れると、電子を残して原子(イオン)が溶け出す性質がある。今回の実験では、ステンレスワイヤーが水に溶けだす時、溶け残った部分に電子が発生する。一方のブリキのバケツはワイヤーより水に溶けにくいため、余った電子はバケツの方へと流れていく。この電子の流れ(電流)が、タイマーを起動させる力になっているのだ。水の入ったバケツ1つだけだとタイマーを動かすのに十分でないため、今回は複数をつなげて発電している。

用意するもの

  • ブリキ(錫メッキ)のミニバケツ(1ℓ程度)...2つ
  • ステンレスの細めワイヤー(20m程度)...2束
  • 水...1ℓ
  • 割りばし...2本
  • デジタルタイマー(乾電池1本で動くもの)...1個
  • ミノムシクリップのついた導線(30cm程度)...3本

作り方

  1. ステンレスのワイヤーの束をミノムシクリップに挟む。ミノムシクリップは金属のクリップに導線をつないだものでも代用できる。
  2. 割りばしにミノムシクリップの導線を挟み、バケツの上に置く。バケツの中のワイヤーが、バケツの底や側面に当たらないように調節する。これを2セット作る。
  3. 図のようにミノムシクリップを挟み、2つのバケツとタイマーとつなぐ。ワイヤーとつないだ方をプラスに、バケツとつないだ方をマイナスにつなぐ。
  4. ワイヤーの束が全部漬かるまで、両方のバケツに水を入れる。電流が流れてタイマーの電源が入ったら実験成功!

取材協力/浜松発明研究会 菅沼勇雄さん
053-452-7069
自分の研究を発表・討論する「浜松発明研究会」は、毎月第3日曜午後1時半から蒲協働センター(浜松市東区子安町)で活動中。今回の簡易発電装置は11月5日(土)・6日(日)に静岡文化芸術大学で開催される「碧風祭」に展示予定。