教育

自然の不思議を 体験!

竜ヶ岩洞 探検教室レポート

(2016年9月8日号掲載)

8月7日、静岡新聞びぶれ主催の「竜ヶ岩洞探検教室」が行われた。当日は読者親子が竜ヶ岩洞の未公開洞窟を探検。人の手が入っていない天然の洞窟の秘密を探った。

風を感じて暗闇を進む

竜ヶ岩洞の未公開洞窟を探検する子供たち

今回、びぶれ探検隊が探検したのは、浜松市北区引佐町にある竜ヶ岩洞の未公開洞窟「二号洞」。竜ヶ岩洞には一般の観光客が見学できる鍾乳洞の上に、まだ調査し切れていない謎の洞窟が広がっているのだ。洞窟探検家・鈴木啓支さんの案内のもと、読者親子は約3時間、未知の世界を体験した。

この日の浜松は最高気温32℃の真夏日。しかし、洞窟に入るとそれまでの暑さがウソのように涼しくなった。鍾乳洞の温度は1年通じて18℃前後に保たれている。ゆえに夏は涼しく、冬は暖かく感じるのだ。

当然のことながら、洞窟の中は真っ暗闇。ヘッドランプで照らしても、わずか数m先までしか明かりは届かない。空洞は縦に細長く、参加者たちは岩壁のすきまを縫うように進んでいく。

「そもそも鍾乳洞は、地下水が石灰岩を溶かし続けてできた洞窟なんだ。つまり、今進んでいる場所もかつて水の流れ道だったということだね」と鈴木さんが教えてくれた。

北遠地域は石灰岩が多く、こうした鍾乳洞ができやすい。石灰岩の正体は、海の底に沈んでいたサンゴ礁だ。サンゴ礁はフィリピン海プレートとともに2億5000万年の年月を経て日本にやってきた。プレートが陸地に乗り上げ、隆起したものが鍾乳洞となったのだ。

「現在の鍾乳洞は長い年月をかけ、もろいところは崩れ、丈夫なところだけが残っている状態。だから、めったなことでは崩れないんだよ」

物音を立てずに耳を澄ますと、風の流れる音がかすかに聴こえる。洞窟の外と中の気温差があるため、夏は洞窟の奥から、冬は入口から風が吹き込むのだ。だから、もし洞窟で迷っても、風の流れをつかめば出口が分かるというわけだ。

探検を終え、外に出た参加者たちはみんな泥まみれ。大冒険をしたつもりだったけど、実際には80mしか進んでいなかったことも驚きだった。日常とはまったく異なる、自然の神秘を体験する貴重な機会となった。

岩壁の間を泥だらけになって進む。せまい場所をくぐるのは子供の方が得意だ
洞窟内は高低差もあるから大変。協力しながら岩場をよじ登っていく
水に溶かされて、なめらかになった岩壁を発見!洞窟内には神秘的な光景が広がっていた