グルメ

免疫力を高める食生活のすすめ
シリーズ⑬

かぼちゃ

(2014年11月6日号掲載)

血行を促し、冷えを防ぐ。冬にパワーを発揮!

かぼちゃ

かぼちゃ
主流の西洋かぼちゃはホクホクした食感と甘みが特徴。ヘタが乾き、周りがくぼんでいるのが完熟の証拠。皮にツヤがあり、重みのあるものが良い。

かぼちゃの語源は、意外にも「カンボジア」。中南米原産のかぼちゃ(日本かぼちゃの原型)が、カンボジア経由のポルトガル船によってもたらされたからだとか。漢字の「南瓜」は、南蛮渡来の瓜の意味で、中国でも同じ字を書きます。日本では江戸時代から盛んに栽培されるようになりました。

冬至に無病息災を願って、柚子湯に入り、小豆粥やかぼちゃを食べるようになったのは江戸中期から。長期間保存でき、緑黄色野菜の代表格であるかぼちゃは、野菜が不足する冬場の大切な栄養源だったのです。かぼちゃの収穫時期は夏から初秋ですが、10度前後で風通しの良い所に丸のまま置くと追熟。水分が抜けて糖度が増し、栄養価も高まります。

かぼちゃには、カリウム、ビタミンC、B群、E、カルシウムなどが含まれ、何といっても豊富なのがカロテン。抗酸化作用が高く免疫力を高め、肌や粘膜、目を丈夫にします。また、ビタミンEは血行を良くし、体を温める働きがあるので、女性の強い味方!冷え性を防ぎます。

丸ごと味わえ、自然な甘みで砂糖要らず

皮がゴツゴツして水気の多い日本かぼちゃは栽培量が減り、現在、日本で多く出回っているのは濃い緑色の西洋種。栗かぼちゃ、えびすかぼちゃともいわれ、ホクホクした食感と甘みがあります。最近では、グラタンや蒸し物に向く小振りの坊ちゃんかぼちゃ、スープやお菓子に向くひょうたん型のバターナッツという品種も見かけるようになりました。

かぼちゃの皮や種には実よりも多くカロテンが含まれているので、丸ごと食べたいもの。また、加熱しても栄養素の損失が少なく、油と一緒に摂るとβ―カロテンの吸収率が高まります。かぼちゃには自然な甘みがあるので、ここでは砂糖を使わなくても美味しく頂ける、簡単料理をご紹介しましょう。

「かぼちゃは切るのが大変だからイヤ」という方に、簡単な切り方をお教えしましょう。まずヘタの部分を切り落とす。そこに菜箸を刺して穴を開け、包丁を真上から突き刺す。そのまま下ろすように切る(力は要りません)。包丁の向きを変えて刺し、反対側も同じように切る。そのまま手で割れば切れますが、大きい場合はひっくり返して同じようにします。

かぼちゃと鮭の豆乳味噌鍋

かぼちゃと鮭の豆乳味噌鍋出し汁1、豆乳2の割合で鍋に入れ、食べやすい大きさに切ったかぼちゃと鮭、玉ねぎの薄切り、しめじ、焼き豆腐を入れて火にかける。沸騰したら白味噌を溶かし入れ、味を調える。最後に水菜や春菊、ネギなどを加えて完成。他に大根、エノキ、油揚げ、牡蠣なども合う。

かぼちゃの巾着

かぼちゃの巾着子どもも喜ぶ簡単スイーツ。かぼちゃを適当な大きさに切り、蒸す。竹串が通る程度になったらボウルに入れてつぶし、少量のハチミツを加えて練り上げる。好みで炙った白ゴマやケシの実を入れてもよい。ラップにのせてひねり、巾着型にする。上に水で戻したレーズンをのせる。写真はバターナッツ種で作ったもの。

かぼちゃと小豆煮

かぼちゃと小豆煮かぼちゃ4分の1個を一口大に乱切りしておく。小豆1カップとその3倍~4倍の水を鍋(できれば土鍋)に入れ、ふたをせずに中火で煮る。沸騰したら小豆が踊る程度に火を弱め、水が少なくなったら注ぎ足しながら、煮崩れないようコトコト煮る。やや硬めに煮えたところで、かぼちゃを加える。かぼちゃが柔らかくなったら塩を小さじ1加えて味を調える。かぼちゃも小豆も女性ホルモンの働きを整え、冷えを取るので、特に女性にお勧め。

文・料理/山口雅子
ライター、環境と食のアドバイザー。中医薬膳指導員。静岡県環境学習指導員。日本の伝統料理、自然に沿った食生活、薬膳に学びつつ、環境と健康、料理に関するワークショップを行っている。