グルメ

免疫力を高める食生活のすすめ
シリーズ⑭

みかん

(2015年1月8日号掲載)

豊富なビタミンC、P発がん抑制作用も

みかん

みかんは、日本人が一番多く食べる果物であり、静岡県の特産品。1月に入ると普通の温州みかんに代わり、貯蔵によってコクが増す晩生の「青島温州」が店頭に並びます。温州みかんは400年ほど前に中国から鹿児島に渡った柑橘の種から偶然発生した、日本原産。ビタミンCやカロテン、クエン酸が豊富で、疲労回復や風邪の予防、美肌作りに役立ち、ポリフェノールの一種であるヘスペリジン(ビタミンP)は毛細血管を強化し、抗アレルギー作用があります。

また、他の柑橘類にはなく温州みかんだけに含まれるシネフィリンは、喉にくる風邪に効果があるそう。さらに、黄色成分β―クリプトキサンチンがオレンジやレモンなど他の柑橘類の約60倍も多く含まれていて、近年、発がん抑制効果があることが明らかになりました。しかも、その効果は2か月以上も持続。冬に食べたみかんのβ―クリプトキサンチンが春まで身体を守ってくれるわけですから、まさに免疫力アップの優等生ですね。

丸ごとみかん料理で栄養をすべて取り込む

みかんの皮や袋、スジに含まれるポリフェノールの一種ヘスペリジンは、袋に実の50倍、何とスジには100倍も含まれるそう。また、みかんの皮は、ビタミンAや香りの素リモネンなどの精油成分を含み、血行を良くし、身体を温める作用があります。漢方では乾燥させた皮を「陳皮」といい、咳・痰を抑え、消化吸収をよくし、中枢神経を鎮静する作用があることから珍重されてきました。

こうしたみかんの有効成分を身体に取り込むためには、丸ごと味わうのが一番!そのまま生で食べるだけでなく、みかんジャムに湯を注いでホットドリンクにしたり、焼きみかんにしたり、料理にもどんどん用いて、寒い冬を乗り切りましょう。

静岡県のみかんのほとんどが日本原産の温州(うんしゅう)みかん。三ヶ日産が有名な「青島」は、尾張温州の枝変わりとして静岡市の青島平十により発見。大玉でコクのある甘味とほどよい酸味が特長。1か月以上貯蔵した後、12月下旬~3月頃まで出荷される。

みかんご飯

みかんご飯香りが良く、オレンジ色のきれいなご飯なので子どもも喜ぶ。お米2合に対し、水1合半、みかんの汁1/2合、酒大さじ1、塩ひとつまみ、絞った残りのみかんを皮ごと刻んで入れる。その上に袋に入ったままのみかんを数粒(みかん半個分)並べて炊く。茶碗によそった際、グリーンピースやカイワレ大根など青みをのせるとよい。混ぜご飯、ちらし寿司、ピラフ風とアイデア次第でいろいろ楽しめる。

さつま芋とみかんの皮炒め

さつま芋とみかんの皮炒め熱したフライパンに油を引いてさつま芋の千切りを炒め、塩をふる。火が通ったら、みかんの皮の千切りを加えて炒め、香りが出たら火を止める。さつま芋に対してみかんの皮は3対1ぐらいが適量。ヘルシーな子どものおやつ、酒の肴としてどうぞ。

人参のみかんマリネ

人参のみかんマリネ小1本の人参をピーラーでささがきに切り、塩少々で軽く揉んでしんなりさせる(さっと湯がいてもよい)。みかん1個の汁とオリーブオイル大さじ1、白ワインビネガーまたは酢大さじ1、ハチミツ小さじ1、塩少々を混ぜ、レーズン(あれば松の実も)を加えて1、2時間おく。盛りつけの際に細かく刻んだみかんの皮とパセリなどのハーブをのせる。

文・料理/山口雅子
ライター、環境と食のアドバイザー。中医薬膳指導員。静岡県環境学習指導員。日本の伝統料理、自然に沿った食生活、薬膳に学びつつ、環境と健康、料理に関するワークショップを行っている。