グルメ

料理人ストーリー

Keigo Akiyama ― 秋山恵吾

(2015年8月27日号掲載)

あまのじゃくが生み出すライブ感あふれるケーキ

秋山さんのフィルターを通して生まれた特選ケーキたち

「ショートケーキのスポンジは、オリャー!って感じで、ダマをはじき飛ばしながら粉を混ぜます」。多くの料理本に『丁寧に』と書かれている混ぜ方も、クレアでは高速回転が当たり前。そうしてできるスポンジは弾力があってフワフワ。また、人気のロールケーキはクリームと生地の境が分からないほどしっとりなめらか。品質を守るため作り置きせず、ショーケースを見ながら随時補充している。プリンは殻付き卵からショーケースに並ぶまでたった2時間。高速レシピは新食感も品ぞろえも叶える魔法のレシピだ。

秋山恵吾さんが修行した東京の店にセオリーはなく、シェフの一言で瞬時に塗り替えられた。「師匠はお菓子の世界大会で優勝する本物のトップ・パティシエ。5年弱その店で働きましたが、その気迫はガチで怖かったですよ」。店のレシピをいくつか覚えれば店が出せると思って入社した秋山さんには大きな誤算だった。

「より早くきれいに作る方法はないか?」「もっとおいしくするためにはどうすれば良いのか?」。師匠に教わったことはレシピではなく、考え方だった。常にあまのじゃくになって自分に問いかけ、考えながら行動し、進化し続けることの大切さを学んだ。「経験もアイデアも食材も、すべてを一度、自分のフィルターに通す。そうして、ようやくオリジナルのお菓子ができるんです」。これらの苦行は、もちろんお客様のため。選ぶ楽しみを提供するためなら、夕方だってケーキの補充はいとわない。「ケーキ屋にケーキが並んでないなんて恥ずかしいでしょ。お客様に喜んでいただく快感、新しいケーキを創造する高揚感。もう、どっちも"中毒"で止められません!」

Keigo Akiyama

秋山恵吾。旧金谷町出身、37歳。好きな食べ物は「さわやかのハンバーグ」。子供の頃、家族で外食した楽しい思い出が詰まった場所に、今は妻と我が子を連れて行くのが休日の楽しみ。

Pâtisserie CRÉA(パティスリークレア)
磐田産ブルーベリーや紅ほっぺ(いちご)、浜北産マンゴーやブラッドオレンジ、袋井産のパッションフルーツ、静岡市のレインボーレッド(キウイ)は、シェフ自ら生産地に足を運んで選んだお気に入りの地元フルーツ。日々、新たな出逢いを求めて探究中。
TEL.0538-35-3317
磐田市城之崎3-5-14
9:30~20:00
火曜