グルメ

免疫力を高める食生活のすすめ
シリーズ22 最終回

玄米

(2015年9月3日号掲載)

ほぼ完全栄養食の玄米。排毒、免疫力アップ!

玄米

「堅くて消化が悪そう」「美味しくない」。どうも、玄米の第一印象が強く根づいてしまうようです。私は玄米食を20年ほど続けていますが、今では白米が物足りず、玄米のほうが口に合い、腸をはじめ体の調子が良くなると実感しています。

玄米に含まれるビタミンやミネラルの数は40種類以上。白米を包むぬかにはたんぱく質や脂質、食物繊維が含まれています。胚芽にはビタミンB群、E、K、ミネラルが多く、人が健康を保つために必要な栄養素をほぼ摂取できることから「完全栄養食」と言われるほど。唯一不足しているカルシウムはごまをふりかけることで補うことができます。

もちろん、白米に比べれば堅く、消化は悪いのですが、それは逆に長所でもあるのです。堅さの原因である食物繊維は、抗酸化力の高いフィチン酸とともに余分な脂肪や有害な物質を吸着して体外に排出。よく噛むことで唾液の分泌が盛んになり、消化酵素アミラーゼが増えて胃腸の働きを高めるほか歯を丈夫にし、免疫力を高め、食べ過ぎを防ぎます。

美味しく玄米を食す!

玄米を炊く方法としては、圧力鍋、ステンレス鍋、土鍋などがあり、最近では玄米モードのある電気釜も登場。水の量、時間、火加減はそれぞれ異なるので、実際に何度か試してコツをつかむことが大事です。

ここでは病人や高齢者に適し、離乳食にもなる玄米粥、健康おやつ、簡単ヨーグルトをご紹介しましょう。

このシリーズも今回で最終回。2年近くお付き合いいただき、どうもありがとうございました。日本には素晴らしい食材と知恵がたくさんあります。どうぞ、免疫力を高める食事で健やかにお過ごしください。

玄米は…
日本では江戸時代まで玄米が主食であり、一汁一菜でも十分に栄養が足りていたとされる。生命力がある玄米は無農薬で安全なものを選びたい。まず失敗がなく早く炊けるのは、圧力鍋。電気釜や他の鍋で最初に炊く時は多めの水に一晩浸けて炊くと良い。炊く時は自然塩をひとつまみ入れ、食べる際はごまを振りかけるのを忘れずに。小豆やハトムギ、雑穀を加えると、栄養も増し、変化を楽しめる。

玄米&豆乳ヨーグルト

玄米&豆乳ヨーグルト 生の無農薬玄米(軽く洗っても良い)大さじ2を清潔なふた付き容器(熱湯消毒した広口ビンなど)に入れる。無調整豆乳を玄米が浸かる程度(器にもよるが50~60mlぐらい)注ぎ、ふたをして常温で1~2日寝かす(夏など気温が高い時は1日)、とろっとして固まってきたら、器に入っている倍の分量の豆乳を加える。玄米に触れないよう豆乳部分を軽くかき混ぜ、ふたをして常温で寝かす。固まったら(6~8時間程度。気温によっては前後する)さらに倍量の豆乳を加える。表面が固まれば、ヨーグルト種の出来上がり。清潔な器に「種」をスプーン1杯入れ、豆乳150㏄(作りたい量に応じて、種と豆乳を調整)を注いでかき混ぜ、ふたかラップをして常温で寝かせる。とろっと固まれば完成。冷蔵庫で冷やし、ブルーベリーやイチゴなど好みのジャム、または蜂蜜をかけていただく。あればミントの葉をのせて。ヨーグルト種は冷蔵庫で保管。

玄米粥

玄米粥玄米は洗って乾かし、弱火できつね色になるまで炒る。鍋(できれば土鍋)に炒り玄米と3倍の水を入れて火にかける。沸騰したら火を弱め、ほんの少し自然塩を加えてゆっくりとやわらくなるまで煮る。梅干しや抗酸化力があり目や美容にも良いクコの実、肺と腸を潤す松の実などを加えて薬膳粥も。水を多くして上澄みだけを飲む、すり鉢ですり、布で絞り出して玄米クリームといったように、炊き方で離乳食、弱った体にもやさしい滋養のある粥など、いろいろお試しを。

玄米プディング ※5~6人分

玄米プディング玄米ごはん2カップ、豆乳1カップ、りんごジュース1カップ、ローストして刻んだくるみ半カップ、ラムレーズンまたはレーズン3分の1カップ、自然塩小さじ3分の1、シナモンパウダー大さじ1、ハチミツ大さじ2、すり白ゴマ大さじ1を厚手の鍋に入れ、やや弱めの中火で木べらでかき混ぜながらことこと煮る。粘りが出てきたら火を止め、冷ましプディングを作る。上にかける豆腐クリームを作る。水切りした木綿豆腐1丁、メープルシロップ3分の1カップ、自然塩ひとつまみ、豆乳大さじ2を入れフードプロセッサーにかけるかすり鉢でクリーム状になるまでする。冷ましたプディングを1人分ずつのカップに3分の2ほど入れ、その上に豆腐クリームを流し入れる。仕上げにシナモンパウダーをふる。

文・料理/山口雅子
ライター、環境と食のアドバイザー。中医薬膳指導員。静岡県環境学習指導員。日本の伝統料理、自然に沿った食生活、薬膳に学びつつ、環境と健康、料理に関するワークショップを行っている。