グルメ

料理人ストーリー

Yoshimasa Wada-和田吉正

(2016年6月9日号掲載)

びぶれが厳選した地元の食の探究者たちを紹介。
相手が子供だからといって手を抜かない―それが本当の食育。

子供が喜ぶケーキに感動をプラスして

夏にぴったりのシェフお薦め3品
(左からタルトフレーズ、ソレイユ、スーペリヤー各453円)。

「おねがいします!」。オーナーパティシエの和田吉正さんは子供から画用紙を受け取ると、そこに描かれたちょっと輪郭が曲がった笑顔の女性をそのままケーキに写す。後日、その母親へのお誕生日ケーキを受け取った時の子供のキラキラした顔。すべての苦労が報われる瞬間だ。

スイートベンにはクマさんやネコちゃん、赤、黄色、白など、子供たちが大好きな動物やカラフルな色で飾られたケーキがいっぱい。ショーケースをのぞき込む子供たちの真剣な表情が愛らしい。

「横浜やフランスで洋菓子のトップの世界を見てきました。クールなケーキも好きだけど、子供がわくわくするケーキを作るのも僕らの仕事。とはいえ、子供向けのデザインでも味は幼稚じゃダメ。子供にも食べて感動するケーキを届けたいんです」

店をオープンして4年半。ロールケーキやチョコレートケーキなど、スタンダードなケーキが大半を占めている。「知名度が低いから"攻め"のケーキは控えめにしています。知らないケーキを食べるのは勇気がいるでしょう。でも、いつものケーキと思って食べて、それが美味しかったら...ね」。その味に魅了されたリピーターのオーダーケーキに応えるのは、決して甘い仕事ではない。

「フランスで修行してた時に感じたんです。日本人はカカオ何パーセントとか理屈に裏付けされたおいしさが好きだけど、フランス人はもっと素直。食べておいしいかどうか...」

正直でシビアな感覚を胸に、和田さんはお客さんとその大切な人のためにケーキを作り続けている。

Yoshimasa Wada

和田吉正。浜松市出身、35歳。フランスではMOF(国家最優秀職人章)のショコラティエに学び、30歳で故郷に店をオープン。店名の「ベン」はニックネームから。その由来は苗字が同じ故・和田勉氏。

Sweet Ben(スイートベン)

ふわふわ、サクサク、とろり、プルプル。スイートベンには豊かな食感を楽しめるケーキがいっぱい。中でもフランス仕込みのチョコレートの扱いは抜群!甘み、酸味、苦みをオリジナルブレンドしたチョコレートケーキは食べ比べも楽しい。

浜松市中区葵西2-3-58
053-439-8936

営業時間/10:00~20:00
定休日/火曜(月1回水曜)