グルメ

中国料理×イタリアン

レストランを100倍楽しむ方法。

(2016年8月25日号掲載)

最高に楽しいレストランをゲストと共有するため、二人の料理人がその極意を語る。虎跑とダ・クマの対談第2弾。

食の感性を育てていきたい - 櫻井
「発見」を期待してきてほしい - 熊谷

櫻井英樹さん

中国料理店「虎跑」オーナーシェフ。"今"という瞬間を料理に込めた、アグレッシブで繊細な料理が特徴。

熊谷充敏さん

イタリア料理店「リストランテ ダ クマ」オーナーシェフ。元・公邸料理人。ローマの星付きレストランではスーシェフを4年勤めた。

熊谷
先日、知り合いの美容師さんが初めてウイスキーを飲んで「"ウイスキー好きな自分"を見つけた」って喜んでました。
櫻井
その方、いい経験をしましたね!
熊谷
自分自身も知らない好きな味って、世の中にはたくさんあって、その新しい味と出会うと「感動」するんですよ!それが新メニューかもしれないので、食べる料理を決めずに店に入ると、レストランはもっとワクワクする場所になりますよ。
櫻井
注文にもコツがあります。例えば「棒棒鶏、担々麺、麻婆豆腐」って注文は「ごまごま、辛い辛い」の連続だからウマイわけないんです(笑)。あと勢いで注文して食べきれないとか、もったいないし、カッコ悪いし。そんな失敗を防ぐには、料理人やホール係と話すといいですよ。誤解を恐れず言えば、僕は、お客様の食の感性を育てていきたいと思っています。
熊谷
新作を出したりお薦めがあったり、頑張ってるレストランってアミューズメントパークみたいに仕掛けがいろいろあるんです。その一つが空間。同じコーヒーもパリのテラス席で飲むと一層ウマイ(笑)。それと同じ原理で、うちは昼のランチョンマットをやめて昼も夜も二重のテーブルクロスにしました。気持ちのいい空間で、食の感動を味わってほしいんです!
櫻井
僕らもコックコートを白から黒に変えましたよ。料理だけじゃない、空気感も店の味ですよね。だから、パーッとやりたい時、ゆっくり食事したい時、それぞれ適した店を選ぶともっとレストランが楽しくなりますよ。
熊谷
店や料理にはストーリーがあります。どんな料理人が何を仕掛けているか、もっとレストランに期待してほしいです!
櫻井
いや、ホント。レストランの楽しみは掛け算なので、お客様の何に僕らが何を掛け合わせるかで面白さは100倍にも1000倍にもなりますよ!

※敬称略

びっくり黒酢酢豚(虎跑)
おなじみの酢豚が超高級におめかし。中にはトロリととけるフォアグラ入りで、目にも舌にも楽しい逸品。
峯野牛のタリアータ ネグラ(Da Kuma)
ハーブを焼き焦がした炭オイルで焼いた肉はBBQを思わせる。そんなワイルドなメインディッシュをリストランテで味わう遊び心が粋。