グルメ

若き料理人の挑戦

心と技が結ぶ銀賞の熱菜(ねっさい)

(2016年8月4日号掲載)

中国料理 鳳凰(浜松市・板屋町)

鶏とリンゴの赤米煮込み点心添え
ディナー特別コース三谷公昭スペシャル
(1名7,560円)の一品

甘酸っぱいリンゴと赤米の滋味深いタレが柔らかな鶏肉と一体感を醸し、サクッとした点心の食感がアクセントに。品ある優しい味わいの「鶏とリンゴの赤米煮込み点心添え」は、実直で仕事熱心な料理人の人柄が表れているよう。この料理こそ、青年調理師が技を競う「第11回全日本中国料理コンクール 熱菜・畜禽部門」で銀賞を収めた逸品です。

受賞者はホテルクラウンパレス浜松のレストラン中国料理・鳳凰で前菜と鍋を担当する三谷公昭さん。レシピをエントリーする一次審査と料理を作る二次審査からなるコンクールでは、「前菜作りで培ってきたものをメインディッシュにアレンジして自分らしく勝負したい」と熱菜部門に応募。二次審査を前に何度揚げても点心が崩れてしまうなど時にトラブルに見舞われながらも、店の名を背負って出るからには恥かしいものは出せないという一心で、日々の業務の傍ら試行錯誤を重ね、ようやく完成にこぎつけます。

そして決勝。名だたる顔ぶれの審査員や場の雰囲気、使い慣れない器具と勝手の違う状況に焦ってしまったという三谷さん。制限時間を超え後悔の残る挑戦だったにも関わらず、見事3位入賞(銀賞)を果たします。「驚きと嬉しさでいっぱい。辛いこともあったけれど9年間の積み重ねが報われた瞬間でした」。プロの厳しい目で評価されたことが何より嬉しかったと三谷さんは言います。

相談に乗ってくれた先輩後輩、身重ながら支えてくれた妻や両親へ感謝し、一人で取った賞ではないと笑顔を見せる三谷さん。「賞は誇らしいですが、日頃の仕事の延長線上の結果。本当にいい経験をさせてもらいました」。

賞以上の重みを持つ逸品を携えた若き料理人。高みを目指すチャレンジはこれからも続きます。

努力が実を結んだ証の賞状とメダル
真面目な仕事ぶりが光る三谷シェフ

取材協力/中国料理 鳳凰