グルメ

中国料理×イタリアン

年末のレストランの裏側

(2016年10月27日号掲載)

忘年会、クリスマス、お正月...年末のレストランでは通常営業に加えて面白いことがたくさん起きています。その現場を2人の料理人がぶっちゃける。虎跑とダ・クマの対談、第3弾!

お料理を五感で楽しんでほしい - 櫻井
1カ月あると面白い料理も出せちゃう - 熊谷

櫻井英樹さん

中国料理店「虎跑」オーナーシェフ。"今"を捉えたライブ感あふれる料理が特徴的。腱鞘炎をカバーする右手のサポーターはもはやトレードマークか!?

熊谷充敏さん

イタリア料理店「Ristorante Da Kuma」オーナーシェフ。ローマの星付き店でスーシェフとして4年勤務。ただ今、新設した調理機を使っての新作開発に夢中。

櫻井
特別なお料理を出すことが増える時季になりましたね。今回僕は中華にトリュフを使いました。固定概念を払拭すると同時に、お料理は舌で味わうだけじゃなくて、鼻で香りを、耳で音を、目で彩りを...五感で楽しんでいただきたいというメッセージを込めました。年末に多くなる団体のお客様にも、ひと工夫することで「感動」をお届けしたいです。
熊谷
ご予約の電話内容ってすごく大事。うちは5000円の忘新年会プランを出してますけどメニューはただの例で、全然あれで決まりじゃないですからね。実際、お客様のご希望を聞いて変えることの方が多いぐらい(笑)。
櫻井
ですよね。だからうちはプランを出しません。「一年のご褒美に食事を楽しみたい」とか「お酒も飲みつつワイワイやりたい」とか、大事なのは趣旨なので、お好みや年齢などに加えて必ず目的をお伺いします。
熊谷
レストランは幹事さんに恥をかかせちゃ絶対ダメ。会食を成功させたい思いが同じなら、思わぬ低予算でも僕らは料理人だから工夫でカバーできるんです。芋も白菜も1週間とか1カ月かけて仕込めば劇的にウマくなるので、早めのご予約をお勧めするのはそれが理由なんです。
櫻井
時間があれば理想の食材も探せるし、手間をかければ他のレストランでは出会えないお料理をお出しすることもできますよね。
熊谷
仕込んでるうちにアイデアが浮かんで、ついつい予定外に出しちゃったりして(笑)。
櫻井
あります、あります!料理人はおいしいものを食べてもらいたい気持ちが勝っちゃうから、ご希望やご期待は受けた分だけ応えたくなっちゃうんですよ!
熊谷
そう!ぜひ僕ら料理人を口説き落としてほしいですね(笑)。あと、年末といえばおせち。おせちは日本人の食文化として大切だと思うので、今年のダ・クマの集大成として、昨年より良いおせちを出せるように考えてますよ。
櫻井
お客様がおせちを囲む姿を思い浮かべますよね。うち、もうご予約いただいてますよ!熊谷 うちも頑張らなくちゃ!

※敬称略

香りを味わうトリュフの春巻き(虎跑)
この春巻きで味わうのは、皮の中に凝縮されたトリュフの香り。口に入れて割れた"瞬間"をお見逃しなく(要予約)。
季節のロワイヤル(Da Kuma)
年末の華やかな空気感にぴったりのロワイヤル。具のマコモダケやユキワリダケも、酸味が絶妙な赤ワインのソースで一気にリッチなテイストに。