グルメ

中国料理×イタリアン

これからのレストランを想う。

(2018年6月14日号掲載)

レストランの裏側をぶっちゃけるシェフ二人が帰ってきた!2年ぶりに彼らが語るのは今後のレストランのあり方。虎跑(フーパオ)とダ・クマの対談、第4弾。

櫻井英樹さん
中国料理店「虎跑」オーナーシェフ。"今"を料理に込めるアグレッシブで負けず嫌いな料理人。
熊谷充敏さん
イタリア料理店「Ristorante Da Kuma」オーナーシェフ。繊細さとダイナミックさを併せ持つ正直な料理人。
熊谷
よく話すから対談、久しぶりな感じしないですね(笑)。櫻井さんは今日もまた面白い料理ですね。
櫻井
ありがとうございます。対談テーマを考えてたらこれが浮かびました。「インスタ映え」って流行ってますよね。それに逆行して、あえて緑一色です(笑)。
熊谷
わかりますよ。先端の料理も勉強してる人が原点回帰することは美食を追求するガストロノミーでもよくあります。
櫻井
「インスタ映え」から盛り付けの重要性は再認識しましたが、料理は「きれい≠おいしい」。そこで視覚情報をシンプルにしたらお客様に何か感じていただけるんじゃないかと思って。その気付きがお食事をもっと面白くするんです。僕はそこをお客様と共有するために、今までもこれからもレストランを続けます。
熊谷
僕もシンプルに、焼いた肉のみを皿に乗せて出してみたいけど怖くてできないですよ。レストランの料理として満足していただけるか分からないから。つまり、満足度を高めるために盛り付けているんです。
櫻井
その通り!わざわざ食事に行く「明らかな違い」をレストランは出さないといけないですよね。で、今回の熊谷さんの料理は?
熊谷
古典料理のカプレーゼを分解してオリジナルで再構築してみました。モツァレラチーズは生クリームの中に一週間置いています。すると味が抜群に良くなるんです。試してもらえばわかりますよ。料理人は真似だけじゃダメ。自分で考えて実現してこそお金をちょうだいできる。業者さんが「今、こんな料理流行ってますよ」って教えてくれるんですけど、うちはムーブメントを起こす側でありたいですね。
櫻井
正直、レストラン経営は厳しい時代です。でもレストランは本来お客様にも料理人にも「楽しい場所」なんです。それを実現するために、昨秋からまっとうに経営できる仕組みについて分析しています。
熊谷
それ分かったら僕にも教えてください!ただ真面目に思うのは、情熱を持って頑張っている人を認める社会はレストランを育てます。イタリアでそんな店をたくさん見てきました。僕にも優しくしてほしいです。褒められて伸びるタイプなんで(笑)。
櫻井
僕は圧を掛けられたいですね、ワクワクするんで(笑)。いずれにしろ僕らにはやりたいことがまだまだありますから、みんなしっかりついてきてほしいですね!

※敬称略

牛タンとパパイヤのバナナの葉の包み焼き 蒸しパン添え(虎跑)
4周年記念特別コース(5000円)の一品。自分で具を組み合わせてパンに挟むバーガースタイル。味を想像しながら決める最後の仕上げが楽しい。
トマトとモツァレラチーズのカプレーゼ(Da Kuma)
淡雪のような透明ジュレは実はトマト。レストランらしい技術が光る一皿。通常は夜メニュ―(1000円)ですが、6月限定で一部ランチに登場!

※価格はすべて税別