健康

女性のための漢方講座「まとめ」編

(2018年3月22日号掲載)

原因不明の体調不良。どうしよう?

体の声に耳を傾けよう
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

1年にわたってお送りしてきたこのシリーズも、今回が最終回です。これまで、さまざまな体のトラブルに対して、漢方的な対処法を紹介してきました。中には「そんな病気にも漢方薬が使えるの?」と思うような事例もあったと思います。

意外と知られていませんが、漢方薬は健康保険が適用されます。漢方の専門医だけでなく、西洋医学の医師でも保険診療を行うことができるのです。日本は西洋医学と漢方の両方を、同じ医師から受けられる世界で唯一の国です。

西洋医学と東洋医学は対立するものではなく、お互いに支え合う車の両輪です。困っている症状があり、西洋医学では十分に対応できないときは、東洋医学も選択肢にしてよいと思います。

もちろん東洋医学で、すべてを治すことなどできません。しかし、漢方は一般的に考えらえているよりも、ずっと幅広い症状に対応できます。「なんとなく体調が悪いけど、検査では異常が見つからない」という人に漢方が有効であることは多くあります。「とても体調が悪い」という場合でも効果が得られることは珍しくありません。特に女性特有の症状には、程度の差はあれ、役に立つはずです。

例えば「不妊治療」を考えてみましょう。妊娠が成立するためには、きちんと月経があることはいうまでもありません。きちんと月経が到来するには、十分な量の気血が体の中を巡っていることが必要です。

十分な気血は、健全な胃腸が吸収したものから生み出されます。そう考えると、胃腸虚弱の改善は不妊治療において重要であることが分かります。もちろん、そのほかに気血の巡りを悪くする要因がある場合は、それが治療の対象になります。

もし漢方の診療を受けられる際には「こんなことを言ったら怒られるかも」と思わず、自分が思っていることをすべて伝えてください。自分の体の声に耳を傾けることも大切です。それが元気な生活を送るための、第一歩といえるでしょう。