健康

女性のための漢方講座

「頭痛」編-3

(2017年5月18日号掲載)

冷え症と頭痛って関係あるの?

頭に熱がこもりがちに
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

読者のみなさんの中に、理由もなくイライラしたり、夜にうまく寝つけなかったりする方はいらっしゃいませんか。このような症状を持つ方の中には、体内の熱が頭に昇って、ある種の興奮状態に陥っている人も少なくありません。

熱が原因で起こる頭痛には、①頭部や上半身が熱くて、下半身が冷える場合と②体が全体的に熱くなっている場合の2タイプがあります。②の人には冷やす薬を出せばよいのですが、そうでない場合は少し難しくなります。

①の人は、冷え症であり、なおかつ熱が体の上部にこもっている状態です。この状態は、気・血・水の巡りが悪くなったり、血・水などの潤いが減少し、熱を冷ますことができなくなったりする場合にも起こります。熱はもともと上に昇っていくものです。沸かし始めの風呂の湯は、水面に近いところが熱くなり、深い場所は冷たくなりますが、これと同じことが体内でも起こります。

それでは、冷え症の人が、上半身に熱さを感じるからといって、体全体を冷やしたらどうなるでしょうか?体はもっと冷えてしまい、体の調子はさらに悪くなるでしょう。気血の巡りが悪ければ巡らせる、血・水などの潤いが不足していれば補充することが重要です。もちろん、両方が必要になる場合もあります。体に潤いを補充する漢方薬の代表は、六味丸(ろくみがん)や麦門冬湯(ばくもんどう)です。

上半身に熱が溜まっている人は、のどが渇きやすくなり、水を飲み過ぎてしまうことがあります。冷え性の人は胃腸が弱い人が多く、冷たい水を過剰に飲むと、胃腸が弱って元気がなくなることがあります。夏に向けて気温が上昇していく今だからこそ、冷えに気を付けましょう。