健康

女性のための漢方講座

「頭痛」編-2

(2017年4月27日号掲載)

生理中の頭痛、どうしたらいいの?

ストレスを避けて「血」を補う
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

漢方で考える健康とは「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の3つが体の中を正常に巡っていることを指します。前回は「水」が滞ることで、頭痛が起こる例を考えました。今回は「血」がテーマです。

月経のある女性にとって、血の巡りが滞ることで原因で起こる体調不良は珍しくありません。原因不明の頭痛に悩まされている患者さんの話を聞くと、月経の周期に沿って痛みが起こっている場合がよくあります。

この場合、血に働きかける漢方薬を用いて体質を改善していきます。ただし、頭痛が主に月経前、月経中、月経後のどの時期に起こるのかで対処法が異なります。

月経前の場合、体内を巡っている血が滞ることで、痛みが起こっていると考えられます。これは瘀血(おけつ)と呼ばれる状態で、もともと血が滞りやすい体質の人もあれば、冷えやストレス、過労などが誘因になることもあります。

血の巡りが滞る際に用いられる漢方薬の代表例は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」です。この薬には桃仁(とうにん)、牡丹皮(ぼたんぴ)などの血の巡りを改善する生薬が使われています。

一方、月経が始まると血を失いますが、人によっては血の不足による症状が出現します。漢方用語では血虚(けっきょ)と呼ばれ、体の中に十分な栄養が行き渡らない状態です。巡るべき血が不足することで瘀血の原因になることもあります。

したがって、月経中から月経後の頭痛の場合は、血の不足が影響します。このようなケースには「四物湯(しもつとう)」を含んだ漢方薬を用います。この薬に使われている当帰(とうき)、芍薬(しょうやく)、地黄(じおう)という生薬には血を補う効能があります。

ストレスを受けると「気」の流れが悪化し、それに伴って血の巡りも滞りやすくなります。特に月経期間はストレスの影響を受けやすい時期です。「ストレスは女の敵」と考え、仕事や家庭の環境を見直してみることも大切です。