健康

加齢とともに訪れる

変形性股関節症

(2014年10月9日号掲載)

関節の寿命は約50年

中山威知郎先生
【お話】
聖隷三方原病院整形外科
股関節外科部長

中山威知郎先生

変形性股関節症は主に経年変化によるものです。医療の進化により健康寿命は延びていますが、基本的に関節の寿命は昔も今も変わらず50年が目安。ですから、長年動かしているうちに不具合が出てくるのは自然なことです。

股関節は大腿骨頭と臼蓋(きゅうがい)の組み合わせでできています。関節面は軟骨で覆われていて、軟骨は関節を動かすことで徐々に擦り減っていきます。軟骨が削れても痛くありませんが、その下の軟骨下骨が出てくると痛みを感じるようになります。これが変形性股関節症で、レントゲン撮影で判別できます。

減った軟骨は増やせないので、痛みを抑えるには鎮痛剤を処方します。それでも日常生活に支障が出る人には人工関節に替える手術をお勧めしています。

骨の壊死も原因に

股関節の構造

病気が原因で股関節が変形する場合もあります。例えば40代以上の女性には関節リウマチで起こる人がいます。また、近年増えているのが大腿骨頭壊死によるものです。これは、大腿骨頭の一部が血流低下で壊死する病気で、副腎皮質ホルモン剤の大量投与を受けた人や大量のアルコール摂取者に見られますが、原因はわかりません。壊死だけでは痛みはなく、壊死部分がつぶれると痛みが起こります。

柔軟性と筋力は大事

股関節は体を支える部分なので、体重増加は股関節に負担を与えます。また、関節を動かす筋肉は年齢とともに固くなるため、予防のために柔軟性や筋力を維持することは大切です。ストレッチ、ラジオ体操、開脚、四股…自分に合った運動を続けましょう。また、痛みがあっても運動ができる状態なら、関節に負荷をかけずに筋肉に負荷をかける水泳や、肩まで水につかっての水中歩行がお勧めです。

聖隷三方原病院 TEL.053-436-1251(代)