健康

3歳未満の子に見られる

熱性けいれん

(2014年11月6日号掲載)

熱が上がるときに起こる

坂倉雄二先生
【お話】
遠州病院小児科
診療部長

坂倉雄二先生

熱性けいれんは、その名の通り発熱とともに起こるけいれんです。原因はよくわかっていませんが、10カ月~3歳児に多く、6歳ぐらいになるとほとんど見られないので、年齢的なものに感染が関与していると考えられています。ただし、両親が経験者の場合は発症率が上がるという遺伝的傾向はあります。

けいれんには大抵38℃以上の発熱を伴います。そのため、風邪をひいて熱が出るときに起こることが多いです。けいれんの前は37℃台でも、けいれん後に39℃まで上がっているケースもあります。

熱性けいれんにかかる子は5~10%もいるので珍しくはありません。しかし、親御さんにしてみれば、突然手をグッと握り締めガタガタとけいれんを起こし、白目をむいて意識がなくなるので「命に関わるのでは?」とあわてるのは当然でしょう。実際、当院に急患として運ばれてくる子も多いです。しかし、この症状は5分程度で治まることが多いので、衣服を緩めて様子を見ても大丈夫です。

なお、けいれんで舌をかみ切ったり飲み込んだりすることを心配して、口の中に指やスプーンを入れるのは危険です。そのようなことは起こらず、かえって口の中を傷つけたり噛まれたりします。もし吐いた場合は、吐物が気管に入らないよう顔を横向きにして外に出させましょう。けいれんを起こす子の約半数は1回のみで、脳へのダメージは残らないといわれています。

5分以上なら救急受診を

けいれんが5分程度で治まる場合は、救急外来ではなく、日中にかかりつけ医に診てもらえば大丈夫です。しかし、長く続く場合や繰り返す場合、また体の半分だけひきつけを起こしているときは脳炎、髄膜炎や別の病気の可能性があるので、すぐに救急車を呼びましょう。

遠州病院 TEL.053-453-1111(代)