健康

飲み込みがうまくできない

嚥下障害

(2014年12月18日号掲載)

食事中にむせる

北條京子さん
【お話】
浜松市リハビリテーション病院
えんげと声のセンター言語聴覚士

北條京子さん

嚥下障害とは水や食べ物を正常に飲み込むことができない状態のことです。私たちは普段何気なく食事をしていますが、食べ物を上手に咀嚼(そしゃく)してのどに送り、のどから食道に送り込むという一連の動作がうまくできなくなると、食べ物の一部がのどに残ったり肺の方へ行ってしまったりします(誤嚥=ごえん)。これが嚥下障害です。

飲み込みがうまくいかないと、食事中にむせる、のどにつかえる感じがする、ガラガラとした痰がらみの声になるといった症状が出ます。また、食事をすると疲れたり、呼吸が苦しくなったり、必要な量が食べられないといった症状が現れる人もいます。数カ月間で徐々に体重が減る、発熱を繰り返す、夜間咳が出るなどの症状も飲み込みが原因となっている場合があります。

筋力の低下も原因に

嚥下おでこ体操

額に手を当てて抵抗を加え、おへそをのぞき込む

【やり方】
ゆっくり1から5まで数を唱えながら、それに合わせて下を向くように力を入れ、6~7秒持続します。食事の前に行うと効果的。
※詳しくは「藤島式嚥下体操」で検索

嚥下障害は脳卒中やパーキンソン病、認知症など筋肉や神経に異常が出る病気が原因で起こることが多いのですが、疾患がなくても加齢で筋力が低下すると起こりやすくなります。というのも、喉頭(外から見えるのど仏の部分)は年齢とともに下垂します。

物を飲み込むときは喉頭が上がり、食道の入り口が開いて食べ物が送り込まれるのですが、首の筋力が低下すると喉頭が十分に上がらないために気管に食べ物が入りやすく、構造的にむせやすい状態になるのです。

そこで、日頃から飲み込みに必要な首の筋力アップを図ることは大切なことです。当院の藤島一郎院長が考えた「藤島式嚥下体操セット」は、嚥下をスムーズにする準備運動や発音訓練などを行うことで、むせにくい体を作るものです。

特に大事なのが「嚥下おでこ体操」(右参照)で、嚥下筋力を強化できます。「むせやすくなったかな」と思う前に始めるのがお勧めです。

浜松市リハビリテーション病院 TEL.053-471-8331(代)