健康

漢方に聞くその20

帯状疱疹は皮膚の病気?

(2015年10月22日号掲載)

帯状疱疹は体の中の問題

玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

帯状疱疹になると皮膚が赤くなって痛んだり、水ぶくれができたりします。通常、痛みは一カ月ほどで改善しますが、長期に痛みが残る場合もあり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。

西洋医学的には、帯状疱疹は子供の頃にかかった水痘(水ぼうそう)のウイルスが原因です。体の免疫が加齢や過労、ストレスで低下した時に、体内(神経節)に隠れているウイルスが神経に沿って増殖するために起こります。この際、神経や皮膚を傷つけるために、皮膚が赤くなって痛みが起こるというわけです。

特に加齢は大きな誘因になります。加齢は五臓のうち、「腎」の衰えと深く関係しています。腎が弱まると五臓の働きの低下を招き、気血も不足します。また、過労も同じように気血も不足を招きます。


帯状疱疹の原因

ストレスは肝の気の巡りを滞らせ、停滞した気は熱に変わります。東洋医学では過剰な熱は有害とされています。この熱が伝わり、皮膚が赤くなって水ぶくれ(つまり帯状疱疹)ができると考えられています。

熱は胃腸虚弱による水の停滞からも生まれやすくなります。当然ですが高齢な方、虚弱な方は過労とストレスに注意し、免疫の力を低下させないようにすることが大切です。


帯状疱疹後神経痛に風邪薬が効く?

西洋医学的には、帯状疱疹後神経痛はウイルスで傷ついた神経の痛みです。治りにくい症状であり、鎮痛薬、神経ブロックなどの方法が用いられます。

東洋医学的には、痛みは気・血・水の巡りが滞ると起こると考えます。そのため、気血を補ったり、巡りを改善する漢方薬を処方したりします。

東洋医学の別な視点では、外邪が痛みの部位に残存していると考えることもできます。体の表面に外邪が悪さをする疾患として感冒(かぜ)があります。その考えに従えば、漢方の風邪薬を処方するのも一つの方法になるのです。