健康

漢方に聞く その26

冬の花粉症、その対処法は?

(2016年1月7日号掲載)

症状が出る時期と体質に注目

玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

今回は花粉症、特にアレルギー性鼻炎のお話をしましょう。花粉症は春に起こる症状と思っている人も多いのではないでしょうか。ですが、人によっては寒い1月に花粉症になる人もいます。漢方では花粉症は外からやってくる風邪(ふうじゃ)が引き起こすと考えています。前回の「カゼ」の時にもお話ししましたが、寒い時期にやってくる邪は風寒邪(ふうかんじゃ)が多くなります。花粉症も「季節」を必ず考慮に入れます。

冬、または春でもまだ寒い時期に鼻炎が起こる人は、「冷え」を改善すると症状が治まることがあります。これは風寒邪が体内の冷えた場所を狙って入り込み、悪さをしているからです。そのため、寒い時季の花粉症は体を温める治療を行います。

一方、暖かくなってから花粉症になる場合は、風温邪(ふうおんじゃ)が影響している可能性があります。東洋医学では同じ「花粉症」でも、季節と冷え症などの体質を考慮して治療を行うのです。

漢方薬は眠くならない

ところで、皆さんは「花粉症の薬を飲んだら眠くなった」という経験はないでしょうか。西洋薬のアレルギー性鼻炎治療薬は程度の差はあるものの、眠くなるものが多いと思います。一方、漢方薬の場合は眠くなることはあまりありません。特に麻黄という生薬(しょうやく)を含む漢方薬では逆にすっきりした感じを持つこともあり、効き目も西洋薬より早く現れます。ただし、体質にあった漢方薬を飲んだ場合に限ります。

花粉症の治療は、即効性のある薬で症状を抑えながら、根本的な体質改善を行っていくのが基本です。花粉症は個人の体質に大きく関わるため、漢方的な治療が有効と考えています。