健康

漢方に聞く 最終回

健康の秘けつは「自分を知る」こと

(2016年3月24日号掲載)

男性化する現代の女性たち

玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

昨年の4月から1年間、漢方や東洋医学の考えを切り口にして、健康的に暮らすためのヒントをお届けしてきました。

漢方の診療では、自覚症状や普段の生活習慣などを細かく聞き、患者の体質に合った薬を処方して治療を行います。

そのため、まずは患者さん自身が自分の体調を多少なりとも把握していることが診察では役に立ちます。ところが、近年は自分の体調変化に気づかない、もしくは見て見ぬふりをして無理をしてしまっている人が多いように感じます。

これはかつて、男性に多く見られた傾向です。ただ、近年は女性の社会進出が進み、女性も男性と同じように仕事を優先する人が増えてきました。本来、女性は自分の体の変化には敏感です。ですが、男性社会の中で生活を送る中で考え方も「男性化」し、感覚が鈍くなっている人も多く見られます。

効率を求め過ぎるとストレスになる

考え方が男性的になると、物事を何でも頭で考えようとします。すると、体調が悪くても体の声を聴かなくなってしまいます。体が悲鳴を上げていても、聞こえないふりをしていると、次第に自分が健康なのか不調なのか、分からなくなってしまいます。

現代の女性は仕事や家事、子育てなどに忙しいため、すべてを合理的・効率的にこなそうとします。ですが、合理性を求め過ぎると、うまくできなかった時にストレスを感じるようになります。日常の中で少し立ち止まり、自分が無理をしていないかどうか見つめ直すことが必要です。

自分の体質をしっかりと把握し、体調変化のサインを見逃さないこと。それが健康的な生活を送るための最大の薬となることを、覚えておいてほしいです。

※次回からは漢方の格言をテーマにした健康記事を連載します。お楽しみに。