健康

格言で学ぶ漢方-16

備えあれば憂いなし

(2016年9月8日号掲載)

残暑が厳しくても、防寒の用意を!

どこへ行っても体を冷やさない
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

これまでお話ししてきたように、体が冷えてしまうと体調が悪化します。特に冷え症の人ではそうです。まだ暑い時季ですが、外で「寒さ=寒邪(かんじゃ)」(「邪」は体に害を及ぼすもの)に遭遇することは多々あります。職場や飲食店、スーパーマーケットに電車の中など、現代はどこへ行っても冷房が強く働いています。寒邪は体の中の冷えている場所に入り込もうとします。

職場など冷房を調節しにくい場所に長時間いる場合は、腹巻やひざ掛けを使い、スカートではなくズボンをはくといった工夫が必要です。

大事なのは自分にとって「寒い」と感じたら、体調が悪くなる前に対処することです。「暑いのに厚着するのは恥ずかしい」と思い、冷え対策ができずにいる方も多いかもしれません。しかし、人は人、自分は自分です。診療所を訪れる患者さんの中には、エコバッグの中にいつも薄手のコートを入れていて、買い物の時に身につけている方もいます。このような工夫をしても冷えに悩まされる人に漢方薬は有効です。

寒い場所ではまず、上着を一枚はおることで防寒に努めましょう。漢方薬を飲むよりずっと楽です。「備えあれば憂いなし」です。生活の中で冷えを感じる場所があれば、その場をしのぐための備えを考えておきましょう。

冷えに関する悩みは女性に多いのですが、男性にも冷え症の方は大勢います。男性の場合は自分が冷え症であることに気付いてない場合が多いので注意が必要です。「今日は何か体調が悪いな」と感じたら、体を冷やすようなことをしなかったかどうか振り返ってみることをお勧めします。