健康

女性のための漢方講座「湿疹(しっしん)」編

(2017年7月6日号掲載)

夏の肌荒れ、どうしたら防げるの?

体に熱を溜め込まないで
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

夏は汗を多くかくため、肌のトラブルが起こりやすい季節です。それに加えて、夏は体内に熱が溜まりやすいため、体の不調が皮膚の病気となって現れる場合もあります。

例えば顔や頭部に湿疹ができたとします。これは一見すると皮膚の病気です。ですが、患者さんの体の状態を調べると、胃腸の機能の低下が原因だったというケースは珍しくありません。漢方では皮膚と肺はつながっており、肺は胃腸と密接な関係があるためです。胃腸を改善すると湿疹が治まることはよくあります。

このような患者さんには、暴飲暴食を控え、砂糖・油などの摂取が過剰にならないように生活習慣の改善を図りつつ、漢方薬を投与します。成人には「四君子湯」という、胃腸を元気にする漢方薬に手を加えたものがよく用いられます。

また、頭皮に湿疹ができる人も少なくありません。このような人は、頭に熱がこもっている場合があります。体の上部に熱が偏るということは、体の中の陰(潤い)が減っていたり、気血の巡りが悪くなっていたりする可能性があります。そういった場合は、陰を補うことや、気血の巡りを良くする漢方薬によって、熱の偏りを改善するのです。

そのため、身体上部が熱い時に、体を冷やしてはいけない場合もあります。冷え性が原因で身体上部に熱がこもっている人を冷やしたら、冷えが悪化してしまい、体調は崩れることになります。冷やすことと、潤すこと、巡らすことは、まったくの別物なのです。

顔がいつも赤い人は、体の上部に熱がこもっている可能性があります。頬が赤くなりやすい人や、のぼせやすい人は、これからの季節は注意が必要です。また、気血の巡りは、ストレスにより悪化することがあります。心身のリラックスも大切です。