健康

女性のための漢方講座「肌荒れ」編

(2017年9月14日号掲載)

化粧ノリが全然良くない。どうして?

血(けつ)の不足は肌荒れを引き起こす
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

女性にとって、お肌のトラブルは大きな悩みだと思います。日頃、患者さんに漢方の治療を行っていると、まったく違った症状の治療をしているのに、結果的にお肌の状態まで良くなったというケースが多くあります。

例えば血の巡りが滞った状態を、漢方では瘀血(おけつ)といいます。瘀血は冷えや肩こり、頭痛、月経痛などの原因の一つになりますが、皮膚にも影響します。瘀血によって十分に血が届かなければ、肌はその潤いを保てなくなります。

瘀血が原因で肌の調子が悪い時は、血の巡りを良くする漢方薬を処方すると、きれいになります。血の巡りを良くする漢方薬の代表は、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)です。

また、血虚(けっきょ)という血が不足している状態でも、肌は潤いを保てなくなります。この場合は、血を補う漢方薬が使われます。血を補う漢方薬の代表は四物湯(しもつとう)や当帰飲子(とうきいんし)などです。瘀血や血虚を改善することでお化粧のノリが良くなったという人もいます。

漢方では「気・血・水」の3つが体内をスムーズに巡っていることを健康と考えます。これは肌にとっても大切なことです。この3つは一緒に体を巡るため、気の巡りが悪くなることでも瘀血は引き起こされます。瘀血体質の人は、気の巡りが悪くなることで瘀血が著しく悪化します。

気の巡りが悪化する大きな原因の一つにストレスがあります。今の世の中には、「自分がストレスを感じている」という自覚のないまま、日常生活を送っている人が多く見られます。周りの人から「そんなのはストレスじゃないよ」と言われて、無意識に抑え込んでいる人もいます。肌荒れに悩んでいる人は、肌だけに注目するのではなく、体の調子や日常の過ごし方などを振り返ってみることをお勧めします。