健康

女性のための漢方講座「ドライアイ」編

(2017年10月12日号掲載)

目が疲れた。もしかしてドライアイ?

目が乾くと光がまぶしくなる?
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

今回は「目の乾燥」を考えてみましょう。

目の乾燥によって引き起こされる代表的な疾患といえば、ドライアイ(眼球乾燥症)です。ドライアイはさまざまな原因により涙が不足し、目の表面が傷つく病気です。目がゴロゴロしたり、痛みを感じたりするほか、物がかすんで見える、光がまぶしく感じるなどの症状が現れます。涙が免疫の異常により減少する場合もありますが、今回、それは考えません。

涙が減少する原因の一つは、まばたきの不足です。パソコンやスマホなどの画面を注視していると、まばたきの回数が減り、ドライアイになりやすいといわれています。コンタクトレンズやエアコンなども原因になるとされ、まさに現代病といえる病気です。

漢方の気・血・水(津液[しんえき])で考えると、目の潤いは血と水によって補われます。前回、お話ししたように、五臓の内の「肝」と目は密接な関係があります。肝(かん)の血(けつ)が不足したり、ストレスで肝の働きが悪くなったりすると目に十分な気血が届かなくなります。肝の血を補う漢方薬の代表は四物湯(しもうとう)ですが、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)も用いられます。

また、涙は水の一つなので、体の水の不足は目の乾きにつながります。水と深い関係にあるのは「腎」という臓です。腎は生命力をつかさどる臓で、老化とも関係があるため、年を重ねると目は乾きやすくなります。水を補う代表は麦門冬湯(ばくもんどうとう)です。老化が関連する場合は六味丸(ろくみがん)を併せて用いるほか、単独で使用することがあります。

体の中の潤い不足が続くと、頭部・手掌・足底の熱感、口の渇きが現れることがあります。患者さんの中には目が乾いて、さらに口も乾く人がいます。口腔乾燥があると味覚障害が起こりやすくなります。次回は口腔乾燥についてお話します。