健康

女性のための漢方講座「カゼ」編 -2

(2017年12月14日号掲載)

ゴホッ!咳が全然止まらない。

桔梗湯はうがいして飲む
玉嶋貞宏 院長
玉嶋血液内科
漢方診療所

玉嶋貞宏 院長
1958年、兵庫県生まれ。浜松医科大学卒。共立湖西総合病院、聖隷浜松病院を経て2012年に開業。日本血液学会認定血液専門医・日本東洋医学会認定漢方専門医
浜松市中区住吉1-24-1NTT住吉ビル4F
TEL.053-412-0100

前回、漢方薬の中でも最もポピュラーな「葛根湯(かっこんとう)」について紹介しました。葛根湯は風寒邪(ふうかんじゃ)によるカゼのひき始めで、ゾクゾクとした寒気を感じた場合に有効な薬です。

ポイントは「寒気を感じたらとにかく早く飲むこと」と「汗が出ていないうちに飲むこと」。発汗させることで風寒邪を追い払うことが目的です。部屋の中を温かくして、時には布団にくるまり、汗が出やすいようにして服用することが大切です。

例えば会社で寒気を感じた場合、「仕事が終わったら、家に帰って飲もう」と思うのは手遅れかもしれません。風寒邪は放っておくとどんどん体に入り込もうとします。ただし、なるべく早く飲もうとして、仕事中に飲むのも正しくありません。体の異変を感じたら、すぐに家に帰り、体を暖かくして服用するのが正しい飲み方です。

カゼのひき始めは、いつも、喉の痛みから始まるという人も多いでしょう。このような人には「桔梗湯(ききょうとう)」を処方します。これは葛根湯と並んで処方する機会の多い薬です。

この薬の面白いところは、効かせるための服用の仕方です。普通の漢方薬は粉末エキスをお湯に溶かして飲みますが、桔梗湯では、まず溶かして、冷ました桔梗湯を口に含んでうがいをし、そのまま飲みこみます。うがいをすることで患部に直接、薬の成分を浸透させ、飲み込むことで体の内側からも働きかける仕組みです。

また、喉に痛みを感じたらすぐに飲むことも重要です。外出時などは、お湯に溶かさず、粉のまま薬を飲む方法もあります。これはトローチのように、唾液で粉を溶かして患部に働きかける方法です。

このように漢方薬には、薬ごとに服用するタイミングや飲み方があります。間違った飲み方をすると、せっかくの薬の効果も薄らいでしまうので注意してください。