暮らし

感染を食い止める

ノロウイルス対処法

(2015年10月22日号掲載)

秋から冬にかけて流行が懸念される「ノロウイルス感染」。感染力が強いウイルスなので、家族の誰かが感染した際に広まらないよう、対処法を知っておくことが大切です。

何度でも感染

Q.ノロウイルスって何?

A.ごく小さい球形のウイルスで、食中毒の原因物質の一つです。感染力が大変強く、長期の免疫ができにくいため、何度でも感染します。また、今年は新型(GⅡ17)の感染が懸念されており、2006年以来の大流行の可能性があるといわれています。そのため、対処法を知り、予防することが大切です。

感染ルートは3つ

Q.食べ物が原因?

A.感染ルートは次の3つです。
①加熱不十分な食品を食べた(食品→人)
②手洗い不十分なウイルス保有者が調理した食品を食べた(人→食品→人)
③感染者のおう吐物や便を処理した際ウイルスが口に入った(人→人)
なお、ノロウイルスは人の腸内でしか繁殖せず、排せつ後も強い感染力を維持します。

おう吐に特徴

Q.どんな症状が出ますか?

A.おう吐や下痢です。感染から1~2日で現れます。おう吐に特徴があり、子どもの場合「噴水状に吐く」といわれるほど激しく、大人でもトイレに間に合わないことがあります。治療薬はありませんが、3日ぐらいで症状は治まります。ウイルスを体内に残さないためにも吐き気止めや下痢止めの服用は避けましょう。高齢者や幼児はおう吐物を気管に詰まらせたり下痢による脱水症状を起こしたりすることがあるので注意が必要です。
ウイルス感染しても症状が出ない人もいます。その場合、ウイルス保有者が触れたものが原因でほかの人が感染・発症することがあります。

次亜塩素酸ナトリウムで消毒

Q.子どもがおう吐したら?

A.家族に感染を広げないために、まずはおう吐物を処理します(表1)。その際、含まれている多量のウイルスを吸い込んで感染しないようにマスクをしましょう。ノロウイルスに効果がある消毒液は「次亜塩素酸ナトリウム」で、これらを含む漂白剤や消毒液をその場で希釈して使います(表2)。スプレーはウイルスが舞うのでNG。なお、エタノールや除菌シート、酸素系の漂白剤は効果がありません。

手洗いが何より大事

Q.予防法はあるの?

A.非加熱食品を避けるのはもちろん、感染しない&させないために大事なのは「手洗い」です。外出後やトイレの後、食事や調理の前は石けんを十分に泡立てて手を洗いましょう。時計や指輪は外し、指先、爪の間、指の間、手首も念入りに。爪を短く切っておくことも大切です。

[表1]おう吐物の処理

  1. マスク、ビニール手袋、エプロン(できれば使い捨て)を着用する。
  2. 消毒液を作る(表2参照)。
  3. おう吐物をペーパータオルや使い捨ての布などで外側から内側にウイルスを飛ばさないよう静かに拭き取り、ビニール袋に入れて消毒液を掛ける。
  4. おう吐物が触れた場所に新聞紙を敷き、消毒液を掛ける。
  5. 10分後に新聞紙を外してビニール袋に入れ、水拭きする。
  6. 手袋やマスクもビニール袋に入れ、口をしっかり縛って廃棄する。

(注)消毒液の漂白作用で、場所により色抜けすることがある。カーペットや畳など漂白できない場合は、スチームアイロンで1分以上加熱する。衣類は85℃以上の熱水に1分以上漬ける。

[表2]消毒液の作り方
~次亜塩素酸ナトリウム希釈法~

すぐ希釈できるよう、空のペットボトル(500ml、2l)を準備し、希釈率を書いておけば安心。スプレーはウイルスが飛び散るのでNG

取材協力/浜松市生活衛生課、保健予防課