暮らし

まち歩きイラスト紀行

春の浜北編

(2016年4月7日号掲載)

スプリングコートを新調したら、見たい景色が浮かんできた。線路沿いに咲く桜と菜の花。うろ覚えの記憶を頼りに、春の浜北にやってきた。

庚申寺の門前、地域の人が整備した石畳を保育士と子供たちが歩いている。あの子らも、いずれこの先にある麁玉小学校に通うのかな。通学路が石畳だなんて、なんともシャレててうらやましい。

軒先に杉玉を吊るしているのは花の舞酒造。店に入ると麹の甘い香りが鼻をくすぐり、奥の試飲室では粋な香りが誘う。ここでは1本5000円の純米大吟醸も無料で試飲できる。江戸から続く造り酒屋はきっぷがいい。

杜氏にとって春は勝負の季節。大吟醸の全国鑑評会が行われるのだ。南アルプスの伏流水をくみ上げ、地元で採れた酒米・山田錦を使って、蔵人の技で仕上げたピカピカのお酒。来月の結果発表が待ち遠しい。

庚申寺で願掛けをして景色を探すまちあるきに戻る。それは、一本東の通りにあった。桜と菜の花と、よく見れば足元にオオイヌノフグリも。

あぁ...春、満喫。

編集・文:びぶれ 鈴木雅代
イラスト:瀬下 亜希