暮らし

笑顔で暮らせる地域のために

認知症カフェ

(2016年4月14日号掲載)

認知症が社会問題となりつつある中、全国各地で「認知症カフェ」が誕生しています。浜松市内には現在4店舗。笑顔で暮らすために地域に必要だといわれるこのカフェが、どんなところなのかを紹介します。

約700万人が患者の時代は目前

誰でも気軽に利用できる認知症カフェ

認知症患者は急速に増加しています。厚生労働省の2012年の調査では患者数は400万人を超え、65歳以上の4人に1人が認知症または認知症予備軍といわれています。さらに、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には約700万人が認知症患者となる予測が出ています。

そうなると、認知症の人が認知症とともにできる限り住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる環境が必要となってきます。認知症カフェはその環境を手助けする「地域の窓口」です。

浜松市内の認知症カフェは現在4カ所(左下表)。もともとは介護事業所が休みとなる土日のいずれか半日を利用してオープンしていましたが、増加する相談の需要に対応しきれないため、この春、平日オープンのカフェも誕生しました。運営は介護事業者やNPO法人が、実質ボランティアで行っています。

専門家が常駐 無料で相談できる

認知症カフェは、患者とその家族だけのものではありません。カフェの名の通り、コーヒーなどを飲みながら誰もが自由に交流できる場です。地域の人々が集まって楽しむサロン活動と似ていますが、サロンと認知症カフェには大きな違いがあります。それは認知症カフェには認知症に関する知識を持ったケアマネジャー、介護福祉士、看護師、作業療法士、理学療法士などの専門家が常駐していることです。

カフェでは認知症への不安や悩みを抱えた人が気軽に無料相談することができます。そして、こうした窓口があることを知っているだけでも、将来自分を含め身近な人の役に立つ場合があります。

サポーター養成も

地域でともに暮らすには、認知症を正しく理解し、ふれあいながら患者や家族を見守ることが大事。そこで浜松市は「認知症サポーター養成講座」を行っています。問い合わせは高齢者福祉課(053-457-2361)へ。

また、浜松中央署の警察官400人は今年2月に認知症サポーターとなりました。地域全体で支える動きは確実に広がっています。

認知症カフェに行ってみました

コミュニティカフェひだまりは県西部第一号の認知症カフェとして2015年2月にオープン。1年間で500人を超える利用者がありました。ケアマネジャー、介護福祉士などが対応、認知症患者や家族だけでなく将来への不安を抱える人も相談に訪れています。

また、誰でも参加できる週替わりの交流メニューがあり、この日はノルディックウォークを実施。幅広い年代が佐鳴湖までのウォークを楽しみました。「にぎやかな雰囲気が相談に来る方に安心感を与えているようです」と話すのは運営する株式会社創生の志村社長。のんびりお茶を楽しむ人もいて、優しい時間が流れていました。なお、第4土曜は「認知症サポーター養成講座」を行っているそうです。

ウォークには静岡大学大学院が協力。
相談コーナーでは熱心な話し合いが
行われていた
穏やかな雰囲気の中、
100円でコーヒーや紅茶を楽しめる

浜松市内の認知症カフェ

コミュニティカフェひだまり
中区佐鳴台3-36-17 佐鳴台倶楽部内
053-523-6070/(土曜日)9:00~12:00
コミュニティカフェこもれび
西区入野町9601-2 入野倶楽部内
053-489-3119/(第4日曜日)9:00~12:00
なゆたカフェ
浜北区貴布祢3000 なゆた・浜北2F デイサービスなゆた浜北内
053-588-4115(多喜の園)/(土曜日)9:00~12:00
認知症カフェさんさん
中区富塚町400 富塚倶楽部内
053-415-9070/(月~金曜日)10:00~15:00

取材協力/浜松市高齢者福祉課、株式会社創生、株式会社浜松人間科学研究所