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知らないと損する女性のためのマネー講座-その2

共働きするなら...知っておきたい 「配偶者控除」

(2015年9月3日号掲載)

年収103万円以上は課税対象に

主婦だった女性が働く前に検討しておきたいのが「配偶者控除」のこと。よく「年収103万円を超えると負担が増える」と言いますが、一体どういう意味なのでしょうか。ここでは「夫のメリット」「妻のメリット」に分けて考えてみましょう。

配偶者控除とはそもそも、家族を養っている納税者の税負担を軽くする制度です。例えば夫が正社員として働き、妻がパートで収入を得ている場合を想定しましょう。妻の年収が103万円以下であれば、夫は配偶者控除により38万円の所得控除を受けることができます。

控除とは「税金がかかる金額から一定の金額を差し引く」という意味ですから、課税対象となる金額が少なくなる分、所得税の負担が減ります。また、会社によっては扶養家族を持つ社員に対して、配偶者手当を設けている場合もあります。これらが「夫のメリット」というわけです。

ただし、妻の年収が103万円を超えたら、すぐに控除がなくなるというわけではありません。年収141万円未満であれば「配偶者特別控除」が適用され、金額に応じて3万~31万円の控除が受けられます。

年収103万円以上は課税対象に

次に「妻のメリット」です。働いて所得を得る場合、通常であれば所得税や住民税を納める義務があります。ですが、住民税は95万5000円以下、所得税は103万円以下であれば課税されません。また、年収130万円以下であれば、夫の被扶養者となるので自分で社会保険料を支払う必要もありません(*)。

妻の年収が130万円を超えた場合、所得税・住民税・社会保険料などにより約30万円の負担が発生するといわれています。これは反対に言えば、妻が働いて160万円以上の年収を得られれば夫の扶養を外れても問題ないということです。社会保険に加入することで「産休や育休制度が利用できる」「自分自身の年金が増える」などのメリットも生まれます。

近年、女性の就業を促進するため、配偶者控除の廃止が検討されています。確定ではありませんが、控除が廃止になると世帯収入約400万円の家庭で、年5万円程度の増税となるという話もあります。こうした世の中の動きにも関心を払いつつ、扶養に入るか外れるかを検討していきましょう。

* 扶養の範囲は、夫の勤務先の健康保険組合などへ確認を。

【取材協力】
ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士有資格者 初世真紀子さん