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知らないと損する女性のためのマネー講座-その6

違いを知って活用しよう!医療費控除と高額療養費制度

(2016年2月4日号掲載)

所得控除が受けられる

「医療費控除」と「高額療養費制度」。いずれも大きな病気などをして多額な医療費がかかった時に、自己負担額を減らしてくれる心強い制度です。「医療費控除」は税制面の優遇、「高額療養費制度」は保険給付の一部という違いがあります。

「医療費控除」は、1年間(1月1日~12月31日)で支払った医療費が一定の額を超えた場合に、確定申告で税金控除の申請ができます。所得控除として還付されるため、給与所得者をはじめ、年金生活者や自営業など幅広い人たちが活用できる制度です。

医療費控除は原則的に、年間で10万円以上の自己負担があった場合に申請できます。ただし、その年の総所得額等が200万円未満の場合は、総所得金額の5%を超えて医療費の自己負担があれば申請可能です。産休や育休などで給与がストップした方は、年間所得が200万円未満となる可能性が高いため、出産をした人は活用しましょう(育休中の雇用保険からの育児休業給付は所得に見なされません)。

払った医療費が返ってくる

一方、「高額療養費制度」は、同月(1日~月末)にかかった医療費(70歳未満の場合は窓口負担が21000円以上のもの)が自己負担限度額を超えた時、超えた分が後で払い戻される制度です。自己負担限度額は所得によって区分けされていて、所得が高い人ほど負担額は増える仕組みになっています。

医療費控除と異なる点は、自己負担限度額を超えた医療費自体が戻ってくるという点です。ただし医療費が返還されるのは約3カ月後になるので注意が必要です。入院や手術の予定がある場合は、あらかじめ加入健康保険へ申請して「限度額適用認定証」を発行してもらいましょう。病院での窓口負担が、自己負担限度額までになるので便利です。

病気によっては高額負担も

「医療費控除」と「高額療養費制度」は、どちらの制度も世帯合算が可能です。ただし、「高額療養費制度」の合算対象は同じ健康保険に加入している被保険者と被扶養者のみとなります。

また、両制度とも時効があることにも注意しましょう。両制度を使っても、病気によっては多大な自己負担がかかる場合があります。制度を理解し、民間の保険をうまく使いこなして自分と家族を守りましょう。

【取材協力】
ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士有資格者 初世真紀子さん