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知らないと損する女性のためのマネー講座-その11

地震保険、入っていますか?

(2016年7月7日号掲載)

4月に発生した熊本地震の影響から、改めて注目を集めている「地震保険」。南海トラフ地震が起こった場合、静岡県内にも大きな被害が発生するといわれています。もしもの時に備えるこの保険、あなたは加入していますか?

火災保険とセット

地震保険とは、地震・噴火・津波によって発生した損害を補償する保険のこと。世帯加入率は全国平均で28・8%(※)と低いものの、年々着実に加入者が増加しています。

地震保険に加入すると、地震で建物が倒壊したり、津波によって建物が流されたりした際、保険金が支払われます。契約者は居住用の住居と、その住居に収容している家財、いずれかまたは両方に保険をかけることができます。

多くの地震保険は単独で加入することができず、火災保険とセットになっています。火災保険は火災、落雷、破裂・爆発、盗難、水災などの損害を補償する保険です。幅広い範囲をカバーしていますが、地震が原因で発生した損害は補償されません。

例えば、地震によって火災が起きた場合、火災保険のみ加入している人には保険金が支払われません。水の被害に関しても、洪水は火災保険、津波は地震保険で補償されるなど、カバーする対象に違いがあります。この辺りは誤解しやすいポイントなので、注意が必要です。

損害を3段階で補償

地震保険に加入しても、すべての損害が補償されるわけではありません。地震保険に掛けられる金額は、火災保険の保険金額の30~50%の範囲内と決められています(建物5000万円、家財1000万円が上限)。例えば火災保険を2000万円に設定すると、地震保険の補償額の上限は1000万円になります。

火災保険の場合は、実際に発生した損害を基に保険金が支払われます。一方、地震保険の場合は、まず損害の状況を「全損」「半損」「一部損」の3区分に分けて認定します(上表参照)。全損の場合は契約金額の100%、半損は50%、一部損は5%というように、認定された区分に応じて保険金の支払い額が決定します。

保険料の割引制度もある

以上のようなシステムのため、支払われる保険金よりも、実際の損害額の方が大きくなることがあります。これらのことを頭に入れつつ、備えの一つとして地震保険を活用することが大切です。特に住居を新築する人は、被災後、既存のローン+建て直しのローンの„二重ローン"に苦しむ可能性もあるため、積極的に検討しましょう。

住居が分譲マンションの場合は、自分の所有する専有部分に保険をかけ、賃貸の場合は家財に特約で借家人賠償責任を付帯するのが普通です。住宅の免震・耐震性能に応じて、保険料の割引制度も用意されているのでチェックしておきましょう。

地震保険の補償は3つに分かれる

地震保険は「建物」と「家財」にそれぞれかけることができる。補償額は損害の程度に応じて支払われる仕組みになっている。

建物 支払われる保険金
全損 主要構造部の損害額が建物の時価の50%以上、または焼失・流出した床面積が延床面積の70%以上 契約金額の100%
半損 主要構造部の損害額が建物の時価の20%以上50%未満、または焼失・流出した床面積が延床面積の70%未満 契約金額の50%
一部損 主要構造部の損害額が建物の時価の3%以上20%未満、または建物が床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水を受け、全損・半損に至らない場合 契約金額の5%
家財 支払われる保険金
全損 損害の額が家財全体の時価の80%以上 契約金額の100%
半損 損害の額が家財全体の時価の30%以上 契約金額の50%
一部損 損害の額が家財全体の時価の10%以上30%未満 契約金額の5%

地震保険の割引制度

住宅の免震・耐震性能に応じて、保険料が割引される制度がある。割引を受けるためには、保険会社へ所定の確認資料の提出が必要だ。

  1. 免震建築物割引 50%
  2. 耐震等級割引 等級に応じて10%、30%、50%
  3. 耐震診断割引 10%
  4. 建築年割引 10%

※1~4の割引は重複して適用されない

※2014年度、損害保険料率算出機構調べ

【取材協力】 株式会社SBSプロモーション損害保険部・ファイナンシャルプランナー 竹下広太郎さん 0120-160-093