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Vol.4 生命保険の選び方2

保険料のタイプの選択と公的サービスを知ろう

(2017年1月12日号掲載)

支払い期間はしっかり吟味

鈴木 聡
(すずきさとし)

ファイナンシャルプランナー、ふくろいFP-SERVICE代表。保険、住宅ローン、資産形成、運用、相続対策など各種相談を受け付け中。袋井市上山梨3-7-1 0538-49-2134(9:00~21:00)

前回(12月1日号)は「保険相談のポイント」として、1.保険の目的と2.保険の加入期間について解説しました。

ポイント3は、保険料が「掛け捨て」タイプか「貯蓄性重視」タイプかです。加えて、保険料の支払い期間が「一生涯」か「一定期間」かも重要です。支払いのタイプは選ぶ保険の種類によって、どちらか一方しかないものもあります。

例えば、教育資金リスクに備える保険は、親が死亡すれば保険金が支払われ、生きていれば満期時に支払保険料に利息が付いて戻ってくるタイプが基本です。一方、医療保険は「掛け捨て」タイプが基本ですが、将来支払った保険料の全額が戻ってくるタイプも出てきました。

保険料の支払い期間については、十分注意が必要です。一生涯支払うタイプは、90歳まで生きたときに支払う保険料総額を確認しましょう。65歳までに支払いが終了するタイプの方が、月々の保険料は高くても、保険料の支払い総額が少なくなることもあります。

高額療養費制度を活用しよう

ポイント4は、保険を検討する際、健康保険や遺族年金などの公的制度を確認しておくことです。

まずは健康保険について考えましょう。健康保険を使う場合、治療費の自己負担額は3割です(高齢者や幼児を除く)。しかし治療が長引いたり、高度な治療を受けたりすると、家計への負担は増すばかりです。

そんな時に助けとなるのが「高額療養費制度」です。

これは70歳未満の人を対象に、同じ月内に支払う自己負担額に限度を設ける制度です。この自己負担限度額を超えた場合、その超えた分が3~4カ月後に還付されます。ただし、入院時の食費負担や差額ベッド代などは含まれません。

現在は収入に応じて、5種類の負担が設定されています(図2参照)。還付金は申請後に還付されるため、一時的でも窓口での3割負担が生じる点が課題です。

この解決策として、「限度額適用認定証」を利用する方法が挙げられます。治療時にこの認定証を病院の窓口に提出すると、負担額が高額療養費制度の限度額になります。認定証は、健康保険組合や市町役場に申請することで受け取れます。

認定証の有効期間は、最長1年間です。入院だけでなく、外来でも使えます。治療期間がはっきりしない場合は「治療予定期間を1年間」として申請しましょう。この認定証を常に健康保険カードと一緒に携帯していれば、緊急の入院でも困りません。

月をまたぐ入院は注意を

高額療養費は同じ1カ月間の入院でも、同月で退院するのか、月をまたぐのかによって、負担額の合計額に違いが出ることがあります。後者の場合、1日当たりの自己負担は5,500円程度となります。これに入院時の食費(1日3食1,080円、2018年度からは1,380円)を加算すると、入院時の1日当たりの自己負担は、区分ウの人の場合で7,000円程度が妥当な水準となります。

民間の医療保険では、入院給付金の日額を決める必要があります。その際は、以上の水準を目安に検討してみてはいかがでしょうか。次回は「遺族年金制度」について解説します。

【図1】
【図2】