人物

いま輝く人 びぶれ・インタビュー

笹瀬 節子 俳句結社「みづうみ」主宰

(2014年12月18日号掲載)

笹瀬節子さんしんしんと 神のふところ 新樹の香
11月30日、浜松の俳句結社「みづうみ」の俳誌創刊900号を記念し、井伊谷宮に句碑が建立された。句を詠んだのは五代目主宰の笹瀬節子さん。除幕式には結社会員をはじめ、100人以上が集まった。

「しんしんは『森々』という意味。青々とした緑が生える初夏の境内をイメージして詠みました。井伊谷宮は私の師が好きだった場所なので、とても感慨深いです」

浜松は昔から俳句が盛んな地といわれている。市内にある俳句結社の中でも、最も古い歴史を持つのが「みづうみ」だ。昭和年、浜松の俳人・原田濱人(ひんじん)が創刊し、今年で年が経つ。

笹瀬さんと俳句の出会いは、34歳の時。友人に誘われ、公民館で行われている句会に参加した。長女が幼稚園に通い始め、少し余裕ができたころ。親が学んでいる姿を子に見せるのもいいと思い、未知の分野に飛び込んだ。

井伊谷宮で行われた句碑の除幕式には多くの人々が訪れ、創刊900号を祝った

「読めない漢字を辞書で調べたり、歳時記を読んだり。とにかく休まずに作り続けてきました。その影響からか、今は長女や孫も俳句をやるようになりましたよ」

1カ月に作る俳句は100句以上。結社の句会や浜松市東区が主催する十湖賞など、さまざまな句会の選者も務めている。今年は句碑建立に加え、三代目主宰・鈴木保彦の句集を出版したり、来月に開く大会を準備したりと息つく暇もない。

俳誌「みづうみ」

「俳句に必要なのは感動、興味、工夫、健康、そして何より恋をすること。この『かきくけこ』は、若さを保つ秘けつと同じですね。私にとっては結社の会員400人が恋人。みんなかわいくてしょうがないのよ」

除幕式の冒頭、笹瀬さんは多くの恋人たちに向け、その場で一句詠み上げた。「小春日や除幕見守る二百の目」。それはどこまでも飾り気のない、彼女なりの感謝の句だった。

【主な活動】
俳句結社「みづうみ」の主宰として月に50の句会を実施し、選句などを行う。来年1月で結社誌が900号を迎えるのを記念し、井伊谷宮に句碑を建立した。十湖賞やエコパ俳句大会、井伊谷宮句会などの選者も務めている。

【PROFILE】
昭和14年、袋井市生まれ。昭和43年に俳句結社「みづうみ」に入会。平成14年に五代目主宰就任。これまで句集「素顔」「文箱」を出版している。