人物

いま輝く人 びぶれ・インタビュー

上嶋 常夫 立体駐車場自転車競技連盟代表

(2015年2月26日号掲載)

上嶋常夫さんここは街中の立体駐車場。勢いよく駆け上っていくのは車ではなく、自転車だ。この自転車レースを全国で初めて実現したのは上嶋常夫さん。これまでも水窪の廃校活用、映画制作、自転車に乗れない子を指導する"自転車初乗り指導協会"の立ち上げなど、常に新しい発想で地域応援事業を展開してきた。今回は「自転車の山登りレースがあるなら、立体駐車場を上ってもいいじゃん」と発案した。

もともとツール・ド・フランスなどの自転車レースが好きで、「アクトシティ近辺で自転車レースができたらなぁ」と考えていた。しかし、公道を使うレースは規制が多く、多額の費用もかかる。そこで思いついたのが、普段気軽に利用している街中の立体駐車場だ。管理会社が合意すれば、いつでも開催できる。
「参加者が車に自転車を積んでくれば、駐車するから管理会社にもメリットがある。公道と違って面倒な手続きはないし、参加者や観客が街中に集まれば活気も出る。それに、駐車場は事故がほとんどない。あんな安全な場所はないじゃん」。会場には管理会社の理解度が高い万年橋パークビルを選んだ。

すでにプレ大会を2回実施した。年齢制限なし。自転車の種類は自由、電動アシスト付きもママチャリもいる。コスプレあり、応援ギャラリーありとにぎやかだ。「街中でお祭りをしたいだよ。今、街中には遊ぶ所がなくて、飲みに行くだけ。自転車レースがあれば、そこが遊び場になる。本大会では屋台も出してワイワイやりたい」

全国から問い合わせが続々集まる中、現在は5月開催予定の本大会に向けて磐田、静岡、富士でもプレ大会を行い、今後のレース運営方法を検討中だ。 ところで、上嶋さん本人は愛車のママチャリで立体駐車場を走った経験がない。「俺はやらないだよ!経験すると考え方が委縮しちゃってアイデアが出なくなる(笑)」と発想を優先する。

一方、「何かを始める時は、必ず世界戦略から考える」のが上嶋流。「夢は自転車のクラブチームを作って、アジアツアーをやること。パーククライムは最初の一歩だね」と目を細めた。

【主な活動】
自転車初乗り指導協会代表、立体駐車場自転車競技連盟代表として、立体駐車場の利用促進を兼ねた自転車レース「パーククライム」を2014年10月全国に先駆けて実施。他県からの手応えに、全国各地での開催を目指して準備中。今年5月には県大会予選を行う予定。

【PROFILE】
1951年生まれ。家業の建材店を継いだ後、2004年ライブハウス「浜松窓枠」を開業。NPO法人「ミナの森プロジェクト」総合プロデューサー。水窪を舞台にした映画「果てぬ村のミナ」ではプロデューサーを務めた。