人物

いま輝く人 びぶれ・インタビュー

保田健二朗 アグレミーナ浜松 監督

(2015年5月28日号掲載)

保田健二朗さんプロフットサルチーム・アグレミーナ浜松の保田健二朗監督には、忘れられない試合がある。

今年2月、浜松アリーナで行われた昨季ホーム最終戦。試合終了間際、相手チームにゴールを奪われ、2-3で勝ち越しを許した。残り時間1秒の悲劇。フットサルの恐ろしさを肌で感じた瞬間だった。
「こちらには『引き分けでOK』という思いが、心のどこかにあった。ところが相手選手は0秒になるまで点を取る気持ちでいたんですね。相手ゴレイロ(ゴールキーパー)もゴール前に上がって食らいついてきた。両者の意識の違いが表れた試合でした」

フットサルはサッカーとは似て非なる球技だ。プレイヤーは1チーム5人、ピッチの大きさはサッカーの9分の1程度の大きさ。足でボールを操り、相手のゴールを奪うという基本的なルールは共通するものの、実際のゲーム展開は大きく異なる。
「ピッチが狭いので、攻守の切り替えが速いのがフットサル。たった1回のパスで、ゴール付近までボールを運ぶことすら可能です。目を離した一瞬のうちにゴールが決まってしまうのが、怖くもあり面白いところでもあると思います」

加えて、フットサルならではのテクニックも要求される。その一つが足裏を使ってボールを転がす「なめ技」と呼ばれるプレーだ。狭いコートの中でボールを正確に扱うための技術で、スパイクシューズを履くサッカーでは中々お目にかかれない。
「目まぐるしく動くゲームの中では、選手が自分で考えて動くしかない。その分、選手たちに予測力や対応力を身に付けさせるのが、自分の役割ですね」
アグレミーナ浜松がFリーグに加入し、今季で4年目。保田監督は一昨年から監督を務める。チームは3年連続で最下位に甘んじているものの、今年はプレーオフ進出圏内の5位以内を目標に掲げ、勝利を目指す。

「そんなに簡単に勝てるものではないことは分かっています。ミスを恐れず、高いレベルに挑戦していきたい。今季はパンチのあるシュートを放つ選手や、テクニックを持った選手も多い。ドリブルやショートパスで巧みにボールを回す、観戦して楽しいフットサルをお見せしたいと思います」」
インタビュー当日は、保田監督の誕生日。練習場には「やっさんハッピーバースデー」と書かれた、サポーターお手製の横断幕が掲げられていた。支えてくれているみんなのためにも、白星の恩返しをしたいところだ。

【PROFILE】
1973年、神奈川県生まれ。静岡学園高校、九州産業大学卒。2007年からフットサルチームXEBRA SHIZUOKAでコーチを務め、指導者の道に。2013年からアグレミーナ浜松の監督に就任。

【アグレミーナ浜松】
2012年にFリーグに加盟したプロフットサルチーム。前身は磐田市にあった「田原フットサルクラブ」。チーム名はアグレッシボ(攻撃的)、レイ(王様)、ミーナ(たくさんの宝物)を組み合わせた造語。5/29(金)に仙台戦、5/30(日)に浦安戦、6/5(金)に神戸戦が浜松アリーナで行われる。
【URL】http://agleymina.jp/