特集

アートが息づく 茶産地へ

かけがわ茶エンナーレ

(2017年10月12日号掲載)

芸術の秋、到来!お茶のまち掛川がミュージアムに変わる30日間、「かけがわ茶エンナーレ」が10月21日(土)からスタートする。期間中は市内の至るところに作品が展示され、掛川市内がアート一色に染まる。

自然や歴史とアートがコラボ

茶畑に彗星落ちる!? 今年4月、掛川市の北部にある五明地区に、突如、彗星を模したアート作品が出現した。現場は広大な茶畑を望むことができる「彗星発見の丘」。1994年、地元の天体愛好家が彗星発見の偉業を果たしたこの丘に、「かけがわ茶エンナーレ」のプレ作品が展示されたのだ。

「COMET」と題されたこの作品の制作者は、現代美術家の船井美佐さん。茶畑の広がる星空と、過去から現在につながる希望の光をステンレスミラーに描き出した。作品の前に立つと自分の姿が鏡に映り、目の前に広がる茶畑との一体感が楽しめる仕掛けになっている。プレ展示は6月で終了したが、来週末から始まる「かけがわ茶エンナーレ」の期間中に再び登場する予定だ。

アートがいきづく茶産地へ

「茶園」と「トリエンナーレ」をかけて名付けられた今回の芸術祭は、"千日プロジェクト"として3年前から準備が進められてきた。トリエンナーレとは、3年に1度開催される美術展覧会のこと。近年は国内各地でも盛んに開催され、アートを通じての地域活性化に一役買っている。

期間中は「アートがいきづく茶産地へ」をテーマに、市内50カ所以上でアート作品の展示やパフォーマンスなどが行われる。さらに地元企業・団体のタイアップ企画もあり、オリジナルの掛川茶や茶スイーツ、グッズなども販売される予定だ。

国内外で活躍中の一流アーティストも出展

「アート作品のかたわらに、おいしいお茶があるというのが、今回のイベントの大きなテーマ。魅力あふれる掛川の歴史や建造物、風景を楽しみながら、アート作品を鑑賞していただきたいと思います」

そう話すのは、かけがわ茶エンナーレの総合プロデューサーの山口裕美さん。目玉となるのは、国内外で活躍中の日本人アーティストが参加する「アートセレクション」だ。日ごろアートプロデューサーとして活躍する山口さんは、今回、今をときめく20人+1グループの作家をキャスティングした。絵画やインスタレーション、写真、映像など、このイベントのために制作した新作などを中心市街地エリアに展示する。アーティストの中には掛川市や周辺地域の出身者も多く、一流アーティストと気軽にふれあう絶好の機会となる。

もう一つの目玉となるのが「みんなのミュージアム」。地元アーティストや市民が中心となり、市内6つのエリアを舞台に作品を展示する。江戸末期に建てられた住宅「松ヶ岡」や、日坂宿の町並みなどを利用して作品を披露するほか、ライブパフォーマンスやワークショップなど多彩な催しが行われる。

茶エンナーレのキーワードとなっているのが「喫茶去(きっさこ)」の精神。「誰に対しても分け隔てなく、公平におもてなしする」という禅の言葉だ。掛川がアートとお茶で多くの人々をもてなす30日間、市内をじっくりと巡って芸術の秋を楽しみたい。

国内外で活躍するアーティストたちが、掛川の中心市街地に作品を展示。街歩きしながら、本格アートに触れてみよう。

平川 恒太 「Work No70,[Where Do We Come From? Where Are We Going?]Seasons tetralogy-spring」 2013年
笛田 亜希 「はな子-運動場」 2014年
薄久保 香 「AME」 2015年 © Kaoru Usukubo 2016年
船井 美佐 「楽園/境界」 2014年 photo:木奥恵三
石塚 隆則 「けものアパートメント展示風景」 2016年 photo:Kenichi Tani
ミヤケ マイ 「おかえりなさい。/ Where All Gods Have One Name」 2015年 photo:繁田諭
山口 典子 「peppermint girl No.2」 (写真作品)
長谷川 愛 「私はイルカを産みたい...」 2011-2013年
増田 将大 「Interval of time #2」 2017年
濱口 健 「丸の内の幻想 #1」 2008年
小林 孝亘 「Block」 2015年
大庭 大介 「X」 2016年 photo:表恒匡 Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE
椿 昇 「FRAGMENTA」 2013年

市民・団体、地元アーティストが、掛川市全域を"ミュージアム"にする!6つのエリアで個性あふれる展示やイベントが行われるよ。

原田・原泉エリア
旧原泉小学校全体が美術館に!
五明エリア
彗星をテーマにした「COMET」が登場。まちなかエリアのすべり台と一対の作品として完成する。
横須賀エリア
「遠州横須賀ちっちゃな文化展」の出展アーティスト14人が清水邸に登場。
東山・日坂エリア
お茶処の東山や日坂宿ならではの光景とアート作品が融合する!
まちなかエリア
江戸時代末期に建てられた松ヶ岡でアート作品を展示
大東エリア
自然や歴史を活かした展示のほか、アーティストとの対話をテーマにしたワークショップも。

かけがわ茶エンナーレ 事務局(掛川市役所 文化振興課) 掛川市長谷1-1-1 TEL.0537-21-1126
www.chaennale.jp