特集

街は自然の宝庫だった!

エキマエで、自由研究。

(2011年8月4日号掲載)

 

tokushu110804A1.gif 街路樹、花壇、モザイカルチャー…浜松駅周辺をじっくり歩くと、意外に植物が植え込まれていることに気付くはず。駅前には自然観察スポットが数多くあります。ここでは、その一部をご紹介。これで自由研究のネタに、もう困ることはない!
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これが自由研究7ツ道具ダ!

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駅前の自然環境を実際にウォッチング!浜松理科教育研究会の細田昭博さんの案内のもと、船越小学校理科支援員の朝比奈雅美さんとその息子・奎人(けいと)君が駅前の自然観察に出掛けました。

 

tokushu110804B3.jpg ●ターミナルは雑木林●
3人はまず遠鉄バスターミナル内へ。「ほら、こんなところにたくさんアリがいますよ」と細田さんが早速、植え込みに近づきます。目を凝らすと、大きさや体の色が違うさまざまなタイプのアリがいました。「木のあるところに住むシリアゲアリ、林の中にいるサクラアリ、茂みに住んでいるアメイロアリ。ここはアリにとって林にいるのと同じ環境なんだね」と細田さん。「違う種類を見つけたよ!」と奎人君も植え込みに顔を近付けます。

tokushu110804B4.jpg ●新種の虫を発見?●
枯れたバラの茎に、ごろんとした茶色い小さな虫がたくさんいました。「これはカキゾウムシじゃないかな」と細田さん。しかし、「この虫は本来、柿の葉を食べる虫なんです。では、なぜバラの葉を食べているのか?もしかしたら新種なのかもしれません」とうなります。「顔が黒いやつと黒くないやつがいる」と声を上げたのは奎人君。「その違いを調べるのも研究になりそうだね」と細田さんはうなずきます。専門家も驚くような未知の自然が駅前にはあふれているようです。


tokushu110804B5.jpg ●植物が動き出した!●
遠鉄百貨店の西側通路では、ポーチェラカの花を発見しました。「この花のおしべをさわってごらん」と細田さん。奎人君がそっと触れると、もぞもぞとおしべが動き出しました!「この花は外から刺激を与えるとおしべが縮まるような動きをする。これは虫が蜜を取りに来たとき、花粉をつけやすくするためだと考えられています」。



tokushu110804B6.jpg ●ミクロの世界をのぞこう●
最後に採取した虫や花粉を顕微鏡で観察しました。道端に生えていたヒメジョオンの花粉にはトゲのようなものが見えるのに、ポーチェラカの花粉にはトゲがありません。「種類によって花粉の形は違う。この違いを調べるのも自由研究になりますよ」と細田さんは話します。「虫は小さなビニール袋に入れておくと、そのまま顕微鏡で見られて便利」と朝比奈さん。奎人君は顕微鏡をのぞきながら、一生懸命スケッチをしていました。


観察を終えて…

朝比奈奎人君
同じ虫でも顔が違うのが面白かった。顕微鏡で見ると体の模様が見えて楽しかった。

朝比奈雅美さん
子どもの発見能力はすごいです。自然観察はわが子の良さを発見できるいい機会なのではないでしょうか。駅前にもこれだけたくさんの虫がいるなら、身近な公園や庭にもまだ知らない虫や植物がいるかもしれませんね。

細田さん
さあ、発見した素材をもとに研究レポートを書いてみよう。ポイントは「読んだ人がオモシロイと思えるストーリーを作ること」。例えばポーチェラカがテーマであれば(1)きれいな花が咲いている(2)なんと触ると動く!(3)実は昆虫とこんな関係が…というように読み手の興味を引くような書き方ができれば素晴らしい自由研究が出来上がりますよ。


ほかにもこんなテーマがあるよ!

セミの卵の謎を解く
街路樹の枯れ枝をよく観察すると謎の卵を発見できる。実はこれ、セミの卵。なぜセミは枯れ枝に卵を生むのか?なぜ卵は枝に産むのに、幼虫は土の中から出てくるのか?調べてみよう。

地面の温度を調べる
駅前はコンクリートが多く、日陰と日なたの温度差が激しい。いろんな場所の地面の温度を測ってみよう。地表がどのぐらいの温度だと昆虫がいなくなるのかなども調べると、より深い自由研究になるよ。

取材協力/浜松理科教育研究会、浜松科学館