特集

地場産品と乾物で作ろう

遠州の震災食

(2012年3月8日号掲載)

 

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tokushu120308A2.jpg 震災後も自宅で暮らせるよう備えることが大事。もし避難することになっても食材を持ち出せる場合があります。そんなとき、日頃使っている乾物が大活躍!そこで地元の野菜と組み合わせた簡単調理をご紹介。一つの鍋でごはんもおかずも作れますよ。

(左から)北区女性団体「きたっこ」会員で食育ボランティアの井上やすよさんと二橋三千代さん、肴町・丸喜屋商店の三浦京子さん、防災士の山岡美須永さん


基本は「節水」

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断水等で限られた水で調理する必要があるため、ひとつの鍋でごはんもおかずも一度に作りましょう。煮炊きの際、具材を高密度ポリエチレンの袋に入れて調理すれば湯も鍋も汚れず、次の調理時も使えます。
 


今回のお品書き

●切り干し大根ごはん ●サバの味噌煮椀
●大根の浅漬け みかん風味 ●さつまいものオレンジ煮 tokushu120308B1.jpg

【メニューを考えた人】三浦京子さん
肴町・丸喜屋商店(乾物屋)、食育インストラクター、調理師

「地場産品(緑色で表記)を中心に、災害食で不足するといわれるビタミンとミネラルを野菜、果物、乾物で補うことを考えました」



乾物でビタミン補充 切り干し大根ごはん

tokushu120308B2.jpg 【材料】(4人分)
2カップ、切り干し大根(にんじん入り)30g、干し椎茸1枚、調味料(めんつゆ20cc、昆布茶)

【作り方】
材料を4袋に分けて入れる。切り干し大根はちぎって、干し椎茸は乾いたまま手で割ればOK。めんつゆはペットボトルのキャップで計量(1杯=5cc)。昆布茶は各袋に一つまみずつ。袋からできるだけ空気を抜いて縛る。沸騰した湯に入れて約40分で完成。冷めてもおいしい。


じゃがいもや玉ねぎと合わせて サバの味噌煮椀

tokushu120308B3.jpg 【材料】(4人分)
サバ味噌煮1缶、水200cc(サバ空き缶1杯分)、干し椎茸1枚、玉ねぎ1個、じゃがいも1個、カットわかめ、昆布茶・しょうゆ少々

【作り方】
玉ねぎはくし型に、じゃがいもは薄く切る。材料をまとめて袋に入れ、じゃがいもが柔らかくなるまで加熱する。

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ホッと心が和むデザート さつまいものオレンジ煮

tokushu120308B4.jpg 【材料】
さつまいも1本、みかん汁(みかんジュース可)適量、砂糖少々(なくても可)

【作り方】
薄切りにしたさつまいもを袋に入れ、ひたひたになる程度にみかん汁を注ぎ、砂糖を少量振る。袋に入れて水から加熱する。




混ぜるだけのさっぱりおひたし 大根の浅漬け みかん風味
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【材料】
大根2cm、みかん汁大さじ1、しょうゆ大さじ1、塩少々、昆布茶少々、みかんの皮適量

【作り方】
大根は薄いいちょう切りに、みかんの皮は千切りにする。すべての材料を袋に入れて空気を抜き、しばらく漬け込む。


防災士からアドバイス 「できるだけ普段の食事に近づけて」

tokushu120308B7.jpg 静岡県地域防災活動推進委員会委員 災害ボランティアコーディネーター
山岡美須永さん

震災後3日たてば支援物資が届くと思われていますが、東海地震の場合は日本の大動脈である幹線を遮断されることになり、もっと時間を要することが想定されます。また、東日本大震災では1カ月たっても配給されるのはパン、おにぎりのみというケースも見られました。誰でも偏った食事を取り続けると、情緒が不安定になりよくありません。

そこで必要になってくるのが遠州の震災食。常備菜としていも類、たまねぎなど地元産の基本野菜を切らさないように。また乾物や缶詰、ジャム、漬物などは活用範囲が広く栄養があるので必須です。

tokushu120308B8.gif 水は調理の際できるだけ少量で済むように。そして使いまわしができるようポリエチレン袋を活用し、鍋や食器を洗わなくて済む工夫をしましょう。調理湯コップ1杯弱でもタオルを浸せば、体を拭いてサッパリすることもできるんですよ。

震災時もできるだけ日常の食生活に近づけ、食でパワーを付けてみんなで災害に立ち向かうことが大切です。


長持ち熱源 アルミ缶コンロ

tokushu120308C3.jpg アルミ缶3本で一つのコンロが完成
アルミの空き缶でコンロを作っておけば、いざというときにカセットコンロより長持ちする熱源として活躍します。今回の調理はアルミ缶コンロで行いました。

【材料】
アルミ缶3本、ティッシュ3枚、アルミホイル(25cm幅)17cm×3枚、サラダ油(廃油でOK)


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【作り方】
(1) アルミ缶を切り分ける。底の部分3cm、上部(五徳として使用)は高さ7cmになるよう切りしろを整える。

(2) 五徳部分は底に切れ目を入れれば重ね収容が可能。

(3) ティッシュペーパー1枚を四つ折りにした後、六つ切りにし、それぞれを丸めてこよりをつくる。

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(4) アルミホイルを四つ折りの後さらに中心に向けて両端を折り、楊枝で穴をあけて(3)のこよりを通す。

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(5) (4)のホイルを缶の底に入れ、サラダ油を注ぎ火をつける。熱効率を上げるためレンジパネルなどで風防するとよい。

最初の3日間はこれで過ごす 〜地元発の保存食〜

パンの缶詰 ブルーベリーパン (ブルーベリーOGASA)

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保存食として人気を呼んでいるパンの缶詰。さまざまなメーカーの品がありますが、こちらは菊川市にあるブルーベリー観光農園「ブルーベリーの郷」のオリジナル商品。ふっくらした優しい甘味のパウンドケーキ系。もちろん、同園で採れたブルーベリー入りです。現在販売中のものは今年6月が賞味期限となりますが、6月には期限が2年に延びたリニューアル商品が登場します。1缶2個入り470円。(問)TEL:0537-73-6050


やっぱりはずせない カンパン (三立製菓株式会社)

tokushu120308D2.jpg 防災食の代表選手といえばカンパン。火や水が使用できない非常時でもそのまま食べられ、かむほどにほんのりとした甘みとゴマの香ばしさが味わえます。缶入りカンパンは1缶100gで約400kcal(ごはん2膳相当)だから、非常時の一食分。スープに入れればクルトンの代わりに、ミルクに浸せば離乳食としても利用可能。保存期間は5年。賞味期限がきたら、ピザ生地にしたりグラタンにしたりと応用できます。231円。(問)TEL:053-453-3111